「15分以内に配達」のカギは配達員の確保

注文から15分以内での配達を実現する鍵の一つは、物流だ。たとえば商品をピックアップする場所(ピックアップポイント)や配達員の確保は欠かせない。

ピックアップポイントの数についてAstroにチャットで問い合わせたが、回答できないとのことだった。

一方、配達員の確保はさほど難しくないと考えられる。応募のハードルが低く、掛け持ちができるからだ。

Image Credits:Astro

配達員募集ページの職務要件に「男性(35歳まで)」「配送サービス分野で1年の経験あり」「ワクチンを接種していること」などが記載されているが、特別なスキルがなくても始められそうである。

応募は公式サイトからフォームを送信するだけで完了。“身分証明書のアップロードすら求められない”という手軽さはドライバーのハードルを下げている一方で、利用者の視点からすると少し気になるところなのかもしれない。

ジャカルタなどではすでにGojekなどのオンラインタクシーが浸透しており、ドライバーが買い物代行サービスの配達業務も行っている。1人のドライバーが、複数のオンラインタクシー事業者に登録しているケースも珍しくない。

このため、応募する側が「収入を増やせる機会」として、Astroに応募するといったことも期待できるだろう。

こだわりのプライベートブランド品が充実

注文した品を、最寄りのドライバーがピックアップして届ける--Astroのサービスは一見すると、単なる買い物代行サービスのようにも思える。

だがアプリで品揃えを見ると、「Astro」のロゴが入った商品の数々が目に入る。これはプライベートブランド品(以下「PB商品」と表記)だ。食品や日用品はもちろん、USBケーブルなどのスマホの周辺機器まで幅広く手掛けている。

PB商品はパッケージデザインも洗練されており、低コレステロールの卵や、保存料無添加のクッキーなど、健康志向にも対応。こだわりが感じられる。

PB商品以外に市販の品々も取り揃えているため、顧客の利便性を損なうこともない。ここでもミッションに忠実な姿勢が見られる。

SNSでレシピや家事のコツなどを発信

 

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AstroはSNSの運用にも余念がない。Instagramでは新商品やキャンペーン情報はもちろん、レシピや家事のコツ(卵のゆで方や台所の掃除の方法など)も積極的に発信している。

先ほども触れたとおり、同社は生鮮食品や洗剤などの日用品もPB商品として数多く取り扱っているため、Instagramの投稿が売上に貢献していることは想像に難くない。