企業カルチャーを重視するCEO「キャッチ―なフレーズを壁に飾るだけではNG」

グループ規模を拡大し続けているAdumoのCEO・Paul Kent氏は、同社の成長を促進してきたのは強力かつ目的意識を共有する企業カルチャーに他ならないとする。

「(企業)カルチャーは、キャッチ―なフレーズを壁に飾っておくだけで形成されるものではありません。時間と共に発展し、企業全体で採用されてきた共有の考え方、信念、公式・非公式のルールなどに基づくのが強力なカルチャーです」

美辞麗句を壁に飾るだけでは企業カルチャーは育たないというCEOのPaul Kent氏を囲んで。Image Credits:Adumo

「当社の目標は、デジタル支払いという新規かつ便利な支払い手段へのアクセスを小売業者とその顧客に提供することです。そのためには、社員全員が共通の目的に向かって努力しなくてはなりません。シンプルかつ明確なビジョン、焦点を絞った戦略、その両方をサポートする適切な文化がすべてです」

企業ビジョンおよびバリューに全従業員が共感できるよう、Adumoの採用プロセスでは企業カルチャーへの適性を重視するそうだ。Kent氏によると、応募者は面接でスキルや経験だけでなく価値観についても質問されるとのこと。常に人の助けになろうとする行動力が認められ、スカウトで入社した元清掃スタッフの社員もいるほどだ。

近年は未開拓のフランス語圏に注目が集まっているが、アフリカのスタートアップが調達した資金総額の大半を占めるのは2023年も四大国(ケニア、南アフリカ、エジプト、ナイジェリア)だった。さらに、セクター別でも依然としてフィンテックが最も資金を集める分野で、調達総額の45%を占める。南アフリカのフィンテックであるAdumoは、強力な企業カルチャーを土台に築き上げた地位に甘んじることなく、新たなソリューションに注目して今後もグループ拡大を続けていきそうだ。

引用元:Adumo公式サイト

(文・Takasugi)