ファイト

アタリは非常に明確。ミャク釣りなら、置きザオにしているサオの穂先が豪快に海面に突き刺さる。ウキ釣りならギューンとウキが一気に消し込む。いずれにしても十分食い込ませ、ハリをのませるぐらいのイメージでアワせよう。

初めての人は青物の想像以上のパワーに驚くだろう。魚が突っ込むときはサオでためて耐え、ドラグでしのぐ。引きが弱まったら、ポンピングで寄せにかかる。

1度の突っ込みで上がるほど、青物は優しくない。手前に寄ってからも何度も突っ込む。キモは焦らないこと。ここは閉鎖水域。根ズレするような障害物は何もない。「走りたいだけ走れ……」ぐらいの気持ちでやり取りしよう。

食味

釣り堀の青物……と聞くと、「なんだ、養殖か」と言う人がいる。これは声を大にして言いたいが、天然青物より養殖青物の方が断然味がいい。ブランドの氷見の寒ブリなどは別にして、事実青物に限っていえば、養殖物の方が値段は高いのだ。天然の青物は時期や場所によっては脂が全く乗っておらず、身に虫が入っていることも多い。

だが養殖の青物は年中安定したクオリティを維持し、脂の乗りも抜群。持ち帰るときにしっかり絞めて血抜きをしてくれるため、くさみもほとんどない。刺し身はもちろん焼いても煮ても最高にうまい。今の時期ならしゃぶしゃぶなんかも最高だ。ぜひその食味もしっかり味わってほしい。

<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース中部版』2024年3月1日号に掲載された記事を再編集したものになります。