【概要】
稀に前世の記憶を持つという子どもがいる。多くの場合、妄言と受け止められがちだが、中には歴史的事実と奇妙なまでに一致する記憶を持つ子どもたちもいる。米バージニア大学の精神科医で前世記憶研究の世界的第一人者であるジム・タッカー氏が発表した7人の子どものケースを紹介する。1人の男児は前世で自分を殺害した人物を特定し、実際にその人物が殺人を認めることがあった。また別の男児はハリウッドの裏方で働いていた人物について55の事実を言い当てた。
【詳細】
ひと昔前であれば幼い子供の“妄言”と見なされてきた前世記憶だが、情報化社会を迎えた現代では場合によってはその内容の検証が可能になり整合性が裏付けられる驚くべきケースも見られるようになった。我々はこうした前世記憶を持つ子供たちをどう考えればよいのか――。
米バージニア大学の精神科医で前世記憶を持つ子供たちに関する世界の第一人者研究者であるジム・タッカー氏はいくつもの興味深いケースを発表している。
イスラエルの3歳男児
イスラエルの3歳の男児は自分が前世で殺されたことを語り、事件の経緯や詳細を明らかにしただけでなく、その犯人を知っていると話しはじめ、大人たちの関心を呼んだ。
男児の頭には生まれつき一筋の長く赤いアザがあったのだが、彼は前世で隣村に住んでおり、オノで頭を切りつけられて殺されたと親に語り、村の人々もこの話を真剣に受け止めた。
村の人々は一度男児の話を検証すべく、男児と地元の医師を伴って近隣の村を巡ったのだった。
とある村のある一軒家を通りかかった時、男児はこの家を指さした。そして近くにいた家人と思われる男性に歩み寄り、男性の正確な名前を呼んだのだ。そしてこう言い放った。
「私はかつてあなたの隣人でした。私たちは喧嘩をして、あなたは私を斧で殺しました」
男性の顔は瞬時に青ざめた。男児はさらに続けた。
「彼が私の遺体をどこに埋めたのかさえ知っています」
男児に導かれた大人たちは野原の石の山の前で立ち止まって説明した。
「彼は私の身体をこれらの石とオノの下に埋めました」
確かに近くには犯行に使われてもおかしくないオノが放置されていた。そして石の山を崩して下を掘ってみると男児の遺体が横渡っていたのだ。名指しされた男性は罪を認めて刑に服したという。
