シールチェーンの寿命の見分け方を実践!

シールチェーンの交換時期を判断するには「伸び」を基準にすることと、シールチェーン独自の基準でも寿命を判断するのが正しいのである。

ここでは、チェーンのプロフェッショナルであるRK JAPANに伺った、「シールチェーンの寿命を正しく判断する3つの症状」を基に、実際にユーザーのオートバイのチェーンを診断した模様をご紹介したい。

チェーン診断に挑戦したのはこの人!

女性ライダーのKANAさんは、バイクに乗るのは好きだがメンテに関しては洗車ぐらいしかしないとのこと。チェーンのメンテや寿命の判断もショップに任せているそうだが、今回は愛車のCB400SFでチェーンの診断に挑戦してくれた。

固着【チェーン寿命の症状①】#チェーン診断

チェーンはすべてのリンクがスムーズに動くことが重要となる。しかし、チェーンの固着が発生し、動きが悪い、もしくは動かないリンクがあれば、チェーンの寿命と判断できる。

固着が発生する原因は、チェーンのピンとブッシュを潤滑するためのグリスが劣化し、硬くなったことによるもので、初期は動きの渋さが現れ、徐々に固着が進行し、ピンとブッシュが焼き付き状態となっていく。

酷くなると写真の状態の様になって、真っ直ぐにならない。

固着の見分け方は非常に簡単で、チェーンを横から見て真っ直ぐになっているかどうかで判断できる。

上の写真のようにチェーンが自重で真っすぐになり、屈曲しているリンクが無いのが正常な状態だ。

【固着】があるか?自分でチェーン診断!

KANAさんのバイクを見てみると、チェーンの全周で屈曲しているリンクは見つけられなかった。

現在のところ固着は発生していないようだ。

ピン回り【チェーン寿命の症状②】#チェーン診断

先に述べた通り、シールチェーンのピンとブッシュはグリスによって常時潤滑されている。

固着の状態が悪化し、圧入固定されていて本来回転しないはずのピンが回転してしまう現象がピン回りだ。

ピン回りが発生していない状態。
写真の状態がピン回りが発生している状態

ピン回りが起こっているかどうかは、チェーン側面のピンの頭を確認し、ピンの角度が変わっていないかどうかで判断することができる。

【ピン回り】があるか?自分でチェーン診断!

KANAさんも自分のバイクのチェーン側面を凝視し、ピン回りが起こっていないかどうかを確認!

チェーンの全周でピンの頭をひとつひとつ確認したが、幸いにもピン回りは発見できなかった!