殺人遊戯:後廃帝

 9歳で即位した南朝宋の第7代皇帝の後廃帝(こうはいてい、463-477)はサイコパスの暴君であった。

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(画像=後廃帝 画像は「YouTube」より,『TOCANA』より 引用)

 自分の命令に従わないものはすぐに暴力をふるい、即位後も毎日のように凶器を持って街に出ては気分次第で虫けらのように人々を殺していたのだった。

 ニンニクばかりを食べている人間の腹はニンニク臭いのかを確かめるためにその人間の腹を割いたり、たまたま通りかかった妊婦の腹が気になり切り裂こうとしたりもした(未遂であったともいわれている)という。

 ある日彼は城内で裸で眠っている将軍を目撃し、その丸々とした腹に興味を抱いたのだった。

 その日以降、後廃帝はこの将軍の腹を標的に見立てて物を投げつけて的中させ、日々虐待していたという。

 しかし将軍がこの若い皇帝に復讐するまでに時間はかからなかった。477年7月、帝位から引きずり落とされた後廃帝は将軍らによって殺害されたのだ。