インラインでの回答を失礼と感じる人もいる

わかりやすさや効率だけで考えれば、インライン返信はとても便利です。しかし、インラインでの回答を失礼と感じる人もいます。相手によっては失礼だと思われてしまうことが、インライン返信のデメリットでしょう。

インライン返信は相手のメールをそのまま引用するだけで、簡単に作れます。人によっては返信するのが面倒だと思われたと感じるかもしれません。

ただ、インラインでの返信は一般的になってきているので、気にしすぎなくても大丈夫でしょう。気になる場合は、インラインで回答することを一言伝えておくことがおすすめです。

インライン返信のやり方

インライン返信は便利ですが、引用を多用することでメールの文章が長くなるデメリットもあります。「引用部分を引用して返信する」「引用の引用の引用を…」となると、メールはむしろ見づらくなるでしょう。このような場合はインライン返信ではなく、通常の返信方法がおすすめです。

ここからは、インライン返信のその他の注意点や基本的なやり方について解説します。インライン返信を上手に使いこなして、ビジネスをスムーズに進めましょう。

「インラインにて失礼いたします」と断りを入れる

先述のとおり、インライン返信を失礼と感じる人もいます。メール冒頭で「インラインにて失礼いたします」と断りを入れることで、相手の不快感を軽くできるでしょう。

なぜインライン返信をするのか、断りと併せて理由を記載するのもおすすめです。「回答事項が多く、通常の方法ではわかりづらくなるため、インラインにて失礼いたします」のように書くのです。

重要部分だけ引用する

インライン返信では相手のメール本文をすべて引用するのではなく、質問や確認事項などの重要部分だけを引用しましょう。メール全文を引用すると返信メールが長くなり見づらくなります。引用のなかに回答文が埋もれ、相手の見逃しも起こりやすくなるでしょう。

引用部分に「>」を入れて見やすくする

インライン返信では、引用部分に「>」を入れましょう。これにより、どの部分が引用なのかが一目でわかります。引用部分に改行がある場合、次のOK例のように、すべての文頭に「>」を入れましょう。


【OK例】



  • >次回の打ち合わせについて、候補日をいくつか添付いたします。どの日時だとご都合よろしいでしょうか?

    >1月19日(金)終日

    >1月22日(月)9:00~12:00

    >1月24日(水)13:00~17:00


    候補日のご提示、ありがとうございます。

    1月19日(金)の15:00~16:00でお願いしてもよろしいでしょうか?






【NG例】



  • >次回の打ち合わせについて、候補日をいくつか添付いたします。どの日時だとご都合よろしいでしょうか?

    1月19日(金)終日

    1月22日(月)9:00~12:00

    1月24日(水)13:00~17:00


    候補日のご提示、ありがとうございます。

    1月19日(金)の15:00~16:00でお願いしてもよろしいでしょうか?





このように、NG例では引用部分と回答部分の境目がわかりづらいです。引用した部分にはすべて「>」をつけるのがおすすめです。

引用部分に色をつける

使用しているメールサービスが、メール文に色をつけることができる場合、引用部分の色を変更するのも一案です。色が変わっていることにより、視覚的に引用部分がわかりやすくなります。

派手すぎるカラーや、見にくい薄い色は避け、青や紺色などのカラーにすると、読みやすく落ち着いた印象を与えます。

誤字脱字も基本的にそのまま引用する

インライン返信に限らず、引用では元の文章をそのまま残すのが基本です。相手の文章に誤字脱字があっても、そのまま引用しましょう。

漢字が1文字違うだけで、全く違う意味の言葉になってしまうこともあります。こちらが誤字脱字だと思っても、実はそれが正しい表現だったということもあるでしょう。勝手に修正したことが原因で、後から認識の食い違いが起こり、大きなトラブルに発展するかもしれません。

誤字脱字を直されたことで、「細かいことをいちいち指摘されているようだ」と不快に感じる人もいます。

無用なトラブルを避けるために、相手の文章はそのまま引用しましょう。