■ Akuma.ai「AIキャンバス」開発者インタビュー

- 開発期間はどのぐらいでしょうか?

プロトタイプを作るまでは1週間、そこから先行利用ユーザーを招き入れながら改善を続け、正式版リリースは2か月後。

- 開発スタッフは何名いらっしゃいますか?

開発スタッフは4人です。

- 特にこだわった、苦労した点があればお教え下さい。

こだわった点は、画像生成の速度とクオリティーのバランスを意識しました。最速で思い通りの1枚を生成できるような体験を目指しています。

苦労した点ですが、多くのユーザーにリアルタイムで画像生成してもらうインフラを構築するのが大変でした。また世界的にGPUが不足しており、低いスペックのGPUに合うようにプログラムを改良する必要がありました。

-「AIキャンバス」を開発しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

今の画像生成は一言で言うとガチャです。出力がランダムで、思い通りの1枚に寄せるために何十回も生成ボタンをぽちぽちします。わたしたちは、そんな画像生成体験をゼロから作り直したいと思いました。

現状だと、他人が書いた「呪文」のようなプロンプトとパラメータをどこかからコピペしてきて貼り付けて、そこにちょっと自分の言葉を足して、あとは思い通りの画像が出てくるまで生成ボタンを押し続けます。それが理由で、AIで生成された画像はすべて似てしまったり、「AIっぽさ」が出てしまうとも考えております。

思い通りの1枚に寄せる作業をより直感的に、より簡単にするために、リアルタイムで画像生成ができる技術に着目し、「AIキャンバス」を開発しました。

- 「AIキャンバス」のプロンプトは「巻き毛」などの細かいワードにも対応していて驚いたのですが、どれぐらいの数のワードに対応していますか?

どれぐらいのワードに対応しているかは正確にはわからないですが、髪の毛の形などの容姿の説明、色合い、シチュエーションなど、色んなプロンプトに反応します。

- 既に300万枚以上のイラストが生成されているとのことですが、これほどたくさんのに受け入れられたのはなぜだとお考えですか?

「リアルタイム画像生成」という体験が今までにはなかったことが大きかったと思います。

今までの画像生成は、AIが画像を生成してポン出ししてくれる、みたいな体験でした。「ここをこうしてほしい」といった指示がしにくかったり、体験として楽しくはなかったと思います。

そうではなく、あくまで人間のクリエイティビティーを補助するツールとして「AIキャンバス」を発表したことが、受け入れられやすかったのではないかと思います。

- 「 AIキャンバス」はUIがシンプルで、日本語の分からない方々でも使いやすいようになっていると感じました。英語版のXアカウントもありますが、海外に向けて何か展望はあるのでしょうか?

海外に向けても広めていきたいと考えております。日本的コンテンツの画像生成サービスとして海外でも認知を得られるよう頑張っていきたいです。

- 正式リリースからまだ間もないですが、既にアップデートが行われました。今後実装したい機能やアップデートはありますか?

まずは「簡単に思い通りの1枚が生成できる」ために、リアルタイム画像生成のクオリティーを上げることに集中しています。背景削除や、より良い高画質化などもリリースする予定です。

- そして気になる「AIキャンバスの商用利用」についても方針を教えてください。

はい、「AIキャンバス」で生成した画像は商用利用可となっております。また、テキストから画像生成する機能でも、Akumaが用意しているStable Diffusionモデルは全て商用利用可能です。

ただ、もしご自身でStable Diffusionモデルをアップロードして利用する場合には、そのモデルのライセンスをご確認ください。

- 実際に使ってみたユーザー、これからやってみたいという方々へ、メッセージをお願いします。

今後とも、リアルタイム画像生成という新しい体験をよりよくできるよう機能拡充に努めてまいりますので、応援よろしくお願いいたします! Xの「#AkumaAI」 での作品投稿や、フィードバックお待ちしております。

* * * * *

先日、スマホにも対応したAkuma.ai「AIキャンバス」。今後も様々なアップデートが行われるということなので、さらに直感的に描く楽しみが追加されそうです。これまでの「プロンプト」を繰り返すという「AIイラスト作成」とは一線を画する「AIキャンバス」の未来に期待です。

<記事化協力>
Kinkaku株式会社
Akuma.ai公式X(@AkumaAI_JP)

(神戸悠生)

提供元・おたくま経済新聞

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