「むすんでひらいて」はルソーの作品!

さて、ドメーヌ・ド・シャーリーからはエルムノンヴィルのジャン=ジャック・ルソー公園まで往復約10km(約2時間)の散策路『作家たちの散策路』も整備されています。こちらも、散策好きな方におすすめしたいスポットです。

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(画像=『たびこふれ』より 引用)

<ジャン=ジャック・ルソー ©Kanmuri Yuki>

18世紀の哲学者として有名なジャン=ジャック・ルソーは、晩年をエルムノンヴィルで過ごしました。ジャン=ジャック・ルソー公園は、彼自身の構想によってつくられた公園なのです。また、ルソーが居住したことが理由で、多くの著名人がエルムノンヴィルを訪れることにもなりました。そのリストには、王妃マリー・アントワネットや、スエーデン王グスタフ3世、ロベスピエール、ミラボー、カミーユ・デムーラン、ナポレオンなどそうそうたる名が並びます。

それが縁となり、ドメーヌ・ド・シャーリーの美術館二階には、このジャン=ジャック・ルソーに関する展示室も設けられています。哲学者として知られたルソーではありますが、実は音楽などにも造詣が深く、彼の作曲した作品などの譜も多く並んでいるのが印象的でした。

【フランス】パリの北:芸術とバラの楽園ドメーヌ・ド・シャーリー
(画像=『たびこふれ』より 引用)

<"日本では「むすんで」が有名"と書いてある説明文 ©Kanmuri Yuki>

実はルソーの曲には、日本で非常に有名になったものがあるのです。それはなんと「むすんでひらいて」のメロディ!もちろん、最初は子供の歌として作られたものではありませんでしたが、いろいろな音楽家がメロディを転用したことから、日本へは賛美歌としてたどり着き、その後さらに紆余曲折を経て、戦後「むすんでひらいて」として巷に広まることになりました。

日本で有名な歌であるということはドメーヌ・ド・シャーリーの美術館展示にも書かれていました。18世紀を生きたルソーの歌が、今も日本で子供たちに歌い継がれていると思うと不思議な気がしますね。

ドメーヌ・ド・シャーリー

  • 営業時間:4月1日~9月30日 10:00~18:00、10月1日~3月31日は週末と学校休暇期間の10:00~17:00
  • 定休日:12月25日、1月1日
  • 入場料:大人10ユーロ、7~18歳と学生は7ユーロ、7歳未満は無料
  • 公式サイト:ドメーヌ・ド・シャーリー

なお、入り口横の売店では、地域の特産品やバラの香りの製品などが売られていますので、お土産購入も可能です。

文・写真・冠ゆき/提供元・ たびこふれ

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