「爪に火をともす」とはどんな状況から来ている?
「爪に火をともす」は、どのようにして生まれた言葉なのか。
それは、貧しさにあるとされています。
「爪に火をともす」の由来
現代のように電化製品が普及する以前は、ろうそくや油に火を灯すことで夜の明かりとしていました。
しかし、火を灯すための油さえ購入できないほど生活が困窮していたら・・・。
とはいえ、火を灯さないと何も見えませんので、火の確保は必要になります。
その際は、「ろうそくなどの代わりに爪を燃やすほどだ」と喩えたのが「爪に火をともす」という表現の始まりとされています。
これが転じて、困窮して慎ましい暮らししていることを指して「爪に火をともす」と表現するようになったとされています。
もちろん、爪に火をともしてもほとんど効果はありません。
仮に爪に火がついたとしても僅かな時間しか持たないでしょう。
しかも、指先に火なんてともしたら当然激痛が襲います。
それでも火が必要なのだ、という状況から切迫した様子が連想される言葉となっています。