「否めない」の2つの意味

「否めない」とはどういう意味?その使い方には、実に日本人らしい表現があった
(画像=『FUNDO』より引用)

否めるが変化して生まれた言葉である「否めない」という言葉には、2つの意味があります。

1つが「否定することができない」で、もう1つが「断ることができない」という意味です。
ここからはその意味について見ていきましょう。

否定することができない

否定に近い印象がありますが、完全に否定するわけではないという表現で用いる事ができます。

この作品が自己満足であることは否めない
この例文は、「否めない」を用いることによって「自己満足である」とストレートに伝えるのではなく、「自己満足であるかのように見える」とやんわり伝える表現となります。

また、否めないには「かもしれない」というニュアンスもあります。
これは、否定しきれない状況でも使えます。

明日雨が降る可能性は否めない
という文のように、可能性が0%ではない断定しきれない曖昧を含む状況に対しても使える言葉となっています。

断ることができない

断ることのできないという状況を指す言葉としても「否めない」は使われます。
長年の親友からの言葉だったので、その誘いは否めないものだった、という風に使えます。

また、半強制的な状況にある場合など、本当は断りたいという感情が込もっている状況でも使えます。