中古マンション成約価格は36カ月連続で上昇

自宅としてマンションに住んでいる人なら、この時期をうまく活用して高く売却、現在より満足度の高い新築マンションなどに買い換えたほうがいいのではないか、と考える人が増えるのはごく自然な流れでしょう。また、自宅以外に資産運用としてマンションを持っている人も、価格が高いうち売却して、ひとまず利益を確保しておいたほうがいいではないかと考える人が増えている面もあるでしょう。

いずれにしても、マンションを持っている人にはとって、今は高値で売ることができる最大のチャンスかもしれません。というのも、東日本不動産流通機構によると、首都圏の中古マンション成約価格の前年同月比は2020年6月から36カ月、つまり丸3年もの間、上がり続けているのです。経済状況や金利動向などを鑑みると、いつまでも上がり続けるとは考えにくく、いずれ頭打ちになって、ピークアウト、下落が始まるかもしれません。それは、誰にも断言はできませんが、そうなる前に売りに逃げしたほうがいいのではないかと考える人が増えても不思議ではありません。

自宅などの売却を検討する人が増えている

住まい領域の調査機関であるSUUMOリサーチセンターを運営するリクルートでは、毎年「住まいの売却検討者&実施者調査」を実施しています。その最新版をみると、いまのうちに売っておこうと考える人が増えていることがハッキリしています。図表2にあるように、過去1年間に土地や居住用不動産の売却を検討した人は、2022年12月調査では18.3%でした。2021年12月は16.3%、2020年12月は12.5%でしたから、2年間で売却を検討した人が5.8ポイントも増えています。

新築マンション価格も上がっていますが、中古ほどではありません。ですから、手持ちの中古マンションを高く売れば、中古ほどは高くなっていない新築マンションを手頃な価格で手に入れることができる可能性があります。所有期間が一定以上に達している人であれば、住宅ローン残高もかなり減少しているでしょうし、なかには残高がゼロになっている人もいるのではないでしょうか。

そうであれば、売却して得た代金を全額購入に充てることができ、新たな住宅ローンを少なくしたり、ゼロにできる可能性もあります。今は、ひょっとすると売却の最高のチャンスのときかもしれません。

今、実はマンション・戸建を売却→新築購入の最大チャンスか…ローンなし・低減も
(画像=『Business Journal』より引用)

2022年『住まいの売却検討者&実施者』調査(首都圏)​ (recruit.co.jp)