②ギャビン・トムソン

 イギリスはブックメーカーの発祥地ということもあり、こういった事件がより多く取り上げられるのも納得が行きますが、次もやはりイギリスで起こった事件です。ギャビン・トムソンは、なんとブックメーカーのスタッフメンバーで、内部から詐欺行為をはたらいたことで、逮捕されました。

 当時27歳だったギャビン・トムソンはスコットランドのダンディー、フォーファーの街で、コーラル・ブックメーカーのスタッフをしていました。彼はイベントの結果が出揃ってからベットをすることができるバグを会社のシステムに発見し、さらに自分の友人たちにお金を渡して、すでに結果を知っているイベントに賭けるように依頼したとのこと。これらの行為は3カ月に満たない期間内で行われており、トムソンは毎回のシフトで1000ポンドほど、合計4万ポンドを超える大金を手に入れました。

 マネージャーのアシスタントとして働いていたトムソンは、2015年の夏にこのバグについて知り、ブックメーカーの顧客や友人たちに、自分のためにベットを行うように依頼したとのこと。トムソンがいた店舗での損害は1万7500ポンドにのぼります。その他にもダンディーの店舗では、試合の結果確定後に55にのぼる賭けがトムソンによって処理されたのが発見され、こちらの損害は2万2800ポンドにのぼります。最終的に彼は2015年10月~2016年1月の間に行われた詐欺行為による2つの罪状により、有罪が確定したとのことです。