物を持たない暮らしのデメリットは?

しかし、「物を持たない暮らし」もいいことだけではないようです。
物を持たない暮らしにおけるデメリットについても見ていきましょう。
「物を持たない暮らしのデメリット」についてのアンケート

望んで「物を持たない暮らし」をしている人でも、デメリットを感じることがあるようです。
物を持たない暮らしをしている500人に聞いたところ、最も多かったデメリットは「たまに必要な物がなくて困る(214人)」でした。
2位は「生活の楽しみが少ない(83人)」、3位はイレギュラーに対応できない(55人)」となっています。
来客時やイレギュラーなことが起こったときなどに、物がなさすぎて困る人が多いようです。
物を減らすときには「本当に不要か」を考えておく必要があるといえるでしょう。
なお「デメリットは全くない」という人は、500人中77人でした。
実際に寄せられたコメント
「物を持たない暮らしのデメリット」について寄せられたコメントを抜粋して見ていきましょう。
1位:たまに必要な物がなくて困る
・必要な物がなくて困るときがある(30代 男性)
・処分してしまってから必要性に気づいて後悔したことがあります。「後々必要になることもある」とわかりました(30代 女性)
・服を数枚しか持っていなかったとき、梅雨時期に服が乾かなくて困り、買い足したことがあります(40代 女性)
捨てたあとに必要性に気付いた物があるという声も目立ちました。
物を減らすことだけを意識すると、「減らすこと・捨てること」が目的になってしまい、つい必要な物まで処分してしまうこともあるようです。
「使う頻度が低くても、必要になるかも」「予備・ストックは本当に不要か」と考えてみるとよさそうですね。
また、思い出の品を捨てるのにも、慎重になったほうがよさそうです。
2位:生活の楽しみが少ない
・オシャレに興味がなくなるなど、生活していて楽しみが減ったと思います(30代 女性)
・心が弱っているときに質素な部屋にいると寂しい(40代 男性)
・生活に彩りが少ないように感じて、ちょっと寂しい(50代 女性)
「部屋が殺風景で寂しい」「服や靴のバリエーションが少なく、選ぶ楽しみがない」と感じる人もいました。
物を持たないといっても、すべてを必要最小限にする必要はありません。
「コーディネートを考えるのが好きなら、服は減らさない」「推し活が生きがいだから、推し関連アイテムにはお金をかける」など、暮らしの楽しみを残すことも大切です。
3位:イレギュラーに対応できない
・突発的に普段使わない物が必要になり、レンタルやサブスクでも間に合わないときは、物を持たないライフスタイルに不便を感じる(30代 男性)
・食器を最小限にしていると、急な来客のときに焦ります(40代 女性)
・水や食料のストックが少ないため、災害時の備えが手薄になっている。トイレットペーパーだけは安いときにストックしています(50代 男性)
イレギュラーな例としては、急な来客や災害などがあります。
とくに災害時の備えについて心配している人が多くなりました。
災害用の水や食料のストックは、必要量や数を揃えておきたいですね。
4位:周囲に理解されない
・流行り物をあまり買わないので、ファッションに疎いと思われる。質素というか「ケチ」「貧乏そう」といったイメージを持たれる(20代 女性)
・家族に「病んでいるのではないか」と心配される(30代 男性)
物が少なすぎて、家族や友人に「お金に困っているのでは」「精神的に参っているのでは」などと心配されてしまう人もいるようです。
例えば、一般的にどの家庭にもある家電や日用品がないことで、生活に困っていると誤解される可能性もあるみたいです。
物を持たない生活についての情報発信は多いですが、まだまだ理解されていない部分も多いとわかります。
5位:物を買うときに悩む
・必要な物でも「邪魔になるかな」と考え、買うのを悩んでしまうこと(30代 男性)
・欲しい物があっても、購入を躊躇することです。結局諦めることも多々あります(40代 女性)
・買い物をするときに捨てるときのことを考えてしまい、欲しい物を買えないことがある(50代 男性)
物を増やしたくない気持ちが強くなり、必要な物まで購入をためらってしまう人も多いようです。
過剰な消費なのか必要な消費なのかを冷静に考えてみることが大切でしょう。