長谷川元希

ヴァンフォーレ甲府からアルビレックス新潟へ

ヴァンフォーレ甲府は今冬、期限付きでチームに所属していた選手も含め昨年の主力選手の多くがチームを去った。なかでも2024シーズンに向けて大きな痛手となったのが、MF長谷川元希のアルビレックス新潟への移籍だろう。2023シーズン39試合とリーグ戦ほぼすべての試合に出場し、7ゴール6アシストと多くのゴールに絡みチームの中核を担っていただけに、流出による影響は計り知れない。

一方、移籍先である新潟では、昨夏MF伊藤涼太郎がベルギーのシント=トロイデンVVへ移籍。さらに今冬は伊藤の跡を継ぐように攻撃の要として躍動していたMF三戸舜介がオランダのスパルタ・ロッテルダムへ移籍した。

このことから、新潟は攻撃のかじ取り役として長谷川に大きな期待を寄せているに違いない。J2のみならずACLの舞台でも光った甲府のアタッカーが、初のJ1でどんなプレーを見せてくれるのか楽しみだ。


MF平川怜(ロアッソ熊本所属時)写真:Getty Images

平川怜

ロアッソ熊本からジュビロ磐田へ

2023シーズン開幕前、2022シーズンの躍進を支えたMF河原創やFW髙橋利樹ら主力の多くを個人昇格で失ったロアッソ熊本。下位に沈みながらもJ2残留を果たせたのは、MF平川怜がチームに残り活躍したことが大きかったと言えよう。

2022年8月にFC東京から加入した平川は、2023シーズン41試合に出場。7ゴール9アシストとチーム全体の3分の1近いゴールに直接絡み攻撃を牽引した。しかし、今冬は複数の噂が囁かれる中でジュビロ磐田への移籍が決定。熊本としては昨年に続き、主力選手の流出を味わうことになってしまった。

磐田からすれば昨年リーグ戦で直接対峙し、ゴールこそ与えなかったものの同カテゴリーで怖さも十分に味わった選手の1人。熊本にとって大きな痛手ではあるが、伸び盛りの23歳が久々のJ1でどのような活躍を見せてくれるのか、今冬個人昇格を果たした選手の中でも特に多くのJリーグファンが期待する選手であることは間違いない。


FW藤本一輝(大分トリニータ所属時)写真:Getty Images

藤本一輝

大分トリニータから町田ゼルビアへ

昨年9位でシーズンを終えた大分トリニータは、数こそ多くはないが複数の主力を手放すこととなった。DF上夷克典がJ1サガン鳥栖へ、MF高畑奎汰がJ1復帰を果たしたジュビロ磐田へそれぞれ移籍。そして、特に痛手となり得るのが町田ゼルビアへと移籍したFW藤本一輝の存在だろう。

藤本は2023シーズン、チームトップタイとなる6ゴールをマーク。そのほかにも、左サイドからの突破に背後への抜け出しと自身の魅力を存分に発揮していた。それだけに、大分としては大きな武器を失ったと言わざるを得ない。

町田は昨冬に続き、今冬も藤本のほかDF昌子源など即戦力を複数補強。初のJ1へ、選手層を厚くして挑むことができそうだ。前線にはFWエリキを筆頭に、昨年J2を湧かせた選手たちがずらりと並ぶ。藤本にとっては過酷なポジション争いが待っているだろうが、自身3年ぶりとなるJ1の舞台で成長ぶりを見せられるか注目だ。