対して小野寺さんが防衛大臣時代含めて、自民党政権が何をしてきたのでしょうか。現状の問題に目をつぶって改革を先送りしていたでしょう。で、借金して軍拡しろというのは無責任です。

そしてNATO諸国も中国も基本GDPに比例して軍事費を増やしています。ところが、自民党政権は借金で大幅軍拡をやろうとしています。アベノミクスの失敗を軍拡で糊塗しようというのでしょうか。

また小野寺は老朽化した建物がそのまま使われているとか、F-2が共食い整備を余儀なくされていると、これまたフリップを出して泣き落とし戦術を展開です。

でもそれを招いたのは小野寺さん含む、自民党政権と、防衛省、自衛隊の当事者意識と能力の欠如が大きいでしょう。3倍から10倍の値段で装備調達をすればカネがなくなるのは当たり前の話です。

現在の防衛省の予算を一般家庭に置き換えてみると、世帯収入500万円、貯蓄なしのサラリーマン家庭で、パパはカローラを定価の3倍の値段で、ローンで購入。ママはエルメスのバーキンをリボ払いでこれまた定価の5倍の値段で購入。ローンとリボ払いで首が回らず、子供の給食費すら払いが滞っている状態といえる。

(「安倍元総理の軍拡に対する反論」2022年5月25日Japan in Depth)

小野寺さんの主張はこの状態でカネがないのは給料が上がらないからだ、というようなものです。まともな人間なら支出を考え直します。

自分たちの無能、無策を隠すために借金で軍拡というのは政権与党、それも防衛大臣経験者としてとんでもないことです。

さらに防衛産業の窮状も訴えていましたが、これまた小野寺さん含めて自民党政権、防衛省の不徳の致すところでしょう。防衛産業が一定の規模を維持できるように統廃合含めたリストラクチャリングもやらず、旧態然の不効率な調達を続けた結果が調達数減による、事業規模の縮小です。

他国ではその計画を議会が承認して国防省がメーカーや商社と契約する。それができないから毎年単年度で細々と調達する。だから我が国では国会議員ですら10式戦車がいったい何両調達されて、いつまで戦力化され、総予算はいくらかを知らない。このような無責任体制になっている。調達が5年で終わるのか、30年後に終わるのかでは、ラインの維持費は6倍も違う。当然コストは高くなる。これは輸入品でも同じだ。これを放置してきたのは他ならぬ自民党政権である。