一昔前は、コーヒーと言えば缶コーヒーが定番だった。しかし、最近コンビニや自販機などでコーヒーを選ぶ際に、ペットボトルコーヒーを選ぶ人も増えているのではないだろうか。今や主流となりつつあるペットボトルコーヒー、そのトレンドの背景と人気商品を解説する。

缶コーヒーはもう古い?トレンドは「ペットボトルコーヒー」

現在人気が高まっているのが、ペットボトルコーヒーだ。今やコーヒー業界の中で、主力商品と言ってもいいだろう。アンケート調査の結果を見ても、最もよく購入するコーヒーとして、缶やコンビニのオリジナルを押さえて堂々の1位になっている。各社がこぞってペットボトル型のコーヒー飲料を販売しており、コーヒーの定番は缶からペットボトルに変わりつつあると言えるだろう。

缶コーヒーにはない「持ち運びやすさ」と「ちびだら飲み」

では、なぜコーヒーの人気は缶からペットボトルへと移っていったのだろうか。

直近1年間でペットボトルコーヒーを飲んだ人を対象にしたアンケートを見てみると、飲む理由として最も多いのは、「味がおいしいから」。ペットボトルコーヒーは、缶コーヒーに比べて「すっきり感」を前面に出す商品が多く、飲み続けやすい味わいが若い世代に人気だ。

2位、3位の理由を見てみると、「一度に飲み切る必要がない」「持ち運びしやすい」と缶コーヒーにはない、ペットボトルコーヒーならではの特徴がランクインしている。これがペットボトルコーヒー躍進の大きな理由ではないだろうか。缶タイプの容器だと、一度開けてしまえば基本的には持ち運ぶことができない。フタをすることもできないので、何かの拍子に缶を倒してしまうとこぼれてしまう。

他の調査では、以前よりペットボトルコーヒーをよく買うようになった理由として「コストパフォーマンス」をあげる人が全体の4割に上った。一度開けたら飲み切らなければならない缶コーヒーよりも、少しずつダラダラと飲む、いわゆる「ちびだら飲み」ができるペットボトルタイプのほうが長く楽しめる。同じような価格であれば、缶よりペットボトルを選ぶ人が多いのは当然だろう。

ペットボトルコーヒーは「クラフトボス」一強が続く?

では、ペットボトルコーヒーの中では、どの銘柄が人気なのだろうか。アンケート結果を見てみよう。

1位 サントリー クラフトボス ラテ 37.6%
2位 サントリー クラフトボス ブラック 34.8%
3位 コカ・コーラ ジョージアジャパン クラフトマン カフェラテ 15.7%
4位 コカ・コーラ ジョージアジャパン クラフトマン ブラック 14.0%
5位 サントリー クラフトボス ブラウン 12.7%
(※ソフトブレーン・フィールド株式会社「ペットボトルコーヒーの購入に関する調査)より)

サントリーのクラフトボスシリーズが1位、2位、5位と、上位5位に3銘柄がランクインしている。3位、4位は、コカ・コーラのジョージアだ。特に1位と2位は支持率が30%を超えており、3位のジョージアの支持率15%前後と比較すると、人気の高さがうかがえる。

実際の出荷数実績でも、クラフトボスシリーズは好調のようだ。BOSSのペットボトルコーヒーは2017年に販売を開始したが、2018年には2,700万ケースを出荷した。年間500万ケース出荷すれば人気商品と呼ばれる飲料市場において、クラフトボスシリーズは大ヒット商品と言えるだろう。

新たなペットボトルコーヒー市場の拡大に期待

すでに多くの消費者が缶コーヒーではなくペットボトルコーヒーを選んでいることから、今後はペットボトルコーヒーのラインナップが充実することが予想される。今は本格派コーヒーのクラフトボスやジョージアが人気だが、今後変わり種のヒット商品が生まれてくるかもしれない。実際、アサヒ飲料から発売された「ワンダフルワンダ ラテ」は、コーヒーを飲むだけでなく、振ることで泡まで楽しめるという新たなペットボトルコーヒーの飲み方を提案している。

これからどのような新商品が登場するのか、クラフトボス一強時代はいつまで続くのかなど、ペットボトルコーヒーはまだまだ目が離せないカテゴリと言えそうだ。

文・MONEY TIMES編集部
 

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