頻繁なアップデート、1年前と比べてステーションもドローンも進化
この1年前、2022年9月にも筆者は美団のドローン配送サービスを体験した。体験全体は同様だが、ステーションもドローンも、今回はまったく異なる新世代のものにアップグレードされていた。当時は第2世代、今回体験したものは第3世代と思われる。
2022年当時はステーションに貯められる箱は2つ。箱のそばには片付けるための配送員がついていた。さらにドローンも、トラブル時に介入できるように操縦士が待機し、配送開始時にはトランシーバーでやりとりしてから飛行開始していた。
実際のサービスとつなげた実証実験であり、“お金を取っている”から商用化といえるが、実験が前面に出ているプロジェクトで、期間中の稼働もそれほど長くなかった。
また第2世代では配送センターもほぼ手作業で、5~6人のエンジニアが常に待機していた。今回はほぼ1名のみ、ステーションのほうはほぼ無人で運営できていることを考えると、全体のコストは大きく変わっているはずだ。
第3世代の実験は基本的に毎日行われており、範囲もこの人材公園だけでなく、深セン市内の大学キャンパスなどに広がっている。中国国内の報道ではさらに新世代、第4世代のドローンシステムについても発表されている。
実験そのものが一層大規模になっていることから、美団の技術とその成熟を感じる。
(取材/文・高須正和)