JFA(日本サッカー協会)は、元日に新国立競技場で行われるタイ代表との親善試合「TOYO TIRES CUP 2024」に臨む日本代表メンバーを12月7日に発表した。史上初の元日開催ということで注目を集めている。
AFCアジアカップ(2024年1月12日-2月10日)の前哨戦として見据えている本試合では、MF久保建英(レアル・ソシエダ)やFW三笘薫(ブライトン・アンド・ホーブ・アルビオン)といった欧州で活躍する選手数名の不参加が決まり、その選手たちをテストできないのは痛手である。
しかしそれ以上に、森保一監督はこの試合を新たな戦力発掘の機会としても見ているはずだ。招集された国内組はアジア杯に向け、招集されなかった海外組と差をつけるための絶好の機会となるだろう。ここでは、アジア杯の人選においてポジション争いを繰り広げ、森保監督を悩ませるであろう選手たちを比較、紹介していく。
(※所属クラブ名は2023年12月26日12時時点のデータに基づく)
センターフォワード
細谷真大(柏レイソル)vs古橋亨梧(セルティック)
2023シーズン明治安田生命J1リーグで14得点を達成し、11月21日のFIFAワールドカップ2026アジア2次予選シリア戦(5-0)ではA代表初ゴールを決めたFW細谷真大。元日のタイ戦で招集外となったFW古橋亨梧の存在を脅かす選手かもしれない。
細谷の持ち味であるゴール前の嗅覚と推進力は、引いた相手を崩す切り札になり得るものだ。また、今2023シーズンより飛躍した相手を背負うことのできるフィジカル能力は、アジアの舞台でも十分に通用するはずである。身長170cmの古橋に対し細谷は177cmと、選考のうえではその高さもアドバンテージになるだろう。
一方の古橋は、ここまでスコットランド・プレミアリーグで19試合7得点。27得点で得点王を獲得した昨2022/23シーズンと比べるとやや低調な滑り出しではある。ゴール前での駆け引きや一瞬のスピードは魅力的だが、セルティックで魅せたようなパフォーマンスを森保監督下では長らく発揮できていない。パリ五輪世代の細谷にアジア杯のような舞台を経験させたいと考える可能性は十分にある。