トヨタ自動車、デンソー、ソニーグループ、NTT、NEC、ソフトバンク、キオクシア、三菱UFJ銀行の8社が出資し昨年8月に発足した、次世代半導体の国産化を目指すRapidus(ラピダス)。2027年に2nmの半導体を量産することを目指しており、今年2月に工場を北海道千歳市に建設すると発表してから半年以上が経った。工場の建設地が決まったことを受け、北海道の鈴木直道知事は「次世代半導体工場の誘致に奔走してきた私にとっても、本当にうれしいニュース」とのコメントを発表。地元の千歳市などでは歓迎の動きが見られるが、一部からは周辺地域の水質汚染を懸念する声が挙がっている。
ラピダス社長「千歳は半導体の生産に最適」、千歳市長「大変うれしい」とコメント
「この度、ラピダス株式会社が、最先端半導体工場の建設予定地として、本市を選定することを決定いただけましたこと、大変うれしく思います」
千歳市の山口幸太郎市長は2月28日、ラピダスが工場建設地を千歳市に決めたことを受け、コメントを発表した。千歳市を建設地に選んだ理由について、ラピダスの小池淳義代表取締役社長は次のようにコメントを発表している。
「北海道千歳市は、水、電力等のインフラに加えて、自然環境との調和においても、半導体の生産に最適であり、また、研究者や工場で働く従業員にとっても、充実した生活を営んでもらえる環境が整っている」(同社HPより)
「グローバルでの人材交流やエコシステムの発展等、中長期的なポテンシャルがある点を踏まえ、工場の予定地として選ばせていただいた」(同)
鈴木知事も自身のホームページで「北海道知事として、『メイドイン北海道』の次世代半導体工場の誘致に奔走してきた私にとっても、本当にうれしいニュースとなりました』」などとコメント。「世界中から研究者や技術者が集うデジタル人材拠点の形成につながる」などと期待を寄せた。