全国で950店舗超を展開し、メニュー写真よりも大きい実物が出てくる「逆写真詐欺」で愛されてきたコメダ珈琲店は、ファンの間で「値段が地域によって違う」と噂されてきた。そして最近、にゃんこそば氏(Xアカウント:@ShinagawaJP)が行った店舗ごとの価格を可視化した投稿が話題となっている。その投稿では、東京周辺における定番メニュー「コメダブレンド」の価格帯がまとめられ、都内でも店舗ごとに異なり、地域差が見られることを示している。そこで今回は、都道府県別の高所得世帯割合や小売チェーンの分布など、データと地図を組み合わせることで傾向を可視化してきた同氏に、コメダのメニューにどのような傾向が見られるのか聞いてみた。

「コメダの値段が地域によって違う」

 にゃんこそば氏は460~700円の変動幅があるコメダブレンドについて、「~520円」「540~580円」「600円~」と3段階に分類し、色ごとに分けて首都圏での分布を可視化している。ざっくりみると都心に近いほど高価格帯となっている印象があるが、他にどのような傾向があるのか。

「例えばJR中央線の中野駅~吉祥寺駅あたりでは、駅前の商業化が進み、飲食店の家賃が都心からの距離が遠い割に高いのですが、価格設定は控えめです。一方で、都内有数の大きな公園に隣接する駒沢公園店、自由が丘、鎌倉小町通りなど観光客が多く利用する店舗で値段が高くなる傾向があります。お客さんの滞在時間などを見て、きめ細かく値段を設定されていることがうかがえます」(にゃんこそば氏)

 公園近くのコメダでゆったりしたい気持ちは分からないでもない。同氏のいうとおり、公園付近の店舗では客の滞在時間が長めなのかもしれない。