第1保険期間が10年
ヒットの理由はほかにもある。外貨保険の第1保険期間が20年というのが主流のなか、第1保険期間が10年という点だ。なぜ介護保険には10年がポイントになるのか。認知症の発症年齢をみてみると、地方独立行政法人・東京都健康長寿医療センターは以下のように発表している。
「認知症の有病率は年齢とともに急峻に高まることが知られています。現在、65歳以上の約16%が認知症であると推計されていますが、80歳代の後半であれば男性の35%、女性の44%、95歳を過ぎると男性の51%、女性の84%が認知症であることが明らかにされています」
65歳以上になると認知症を発症する可能性が高くなることが、このデータからもわかる。ヤングケアラーの問題もクローズアップされているが、自分が介護状態になる可能性と真剣に向き合えるようになるのは50代ぐらいからではないか。実際、明治安田生命の「外貨建・そなえてふやす介護終身保険」でも、契約時の年齢は50代が約3割、60代が約4割、70代が約2割、その他が1割となっている。
介護保険を検討している人には、第1保険期間が20年、さらに介護保険金額がアップした場合の第1保険期間が20年先というのは馴染まないのではないか。60代で加入したなら20年先は80代となる。