三井不動産は地盤を活かした開発が強み
街の調和が見事な再開発の例といえば、三井不動産が手掛けた日本橋だ。「残しながら、蘇らせながら、創っていく」がコンセプトで、歴史的建造物と現代的な感性が融合した街づくりがされている。なぜこのような街づくりができたのか。
「日本橋はもともと旧三井財閥発祥の地で、三井グループや関連会社が集結していたので、統一感のある街づくりができました。再開発の際には一部、野村不動産のビルも含まれていましたが、近年日本橋は、六本木や丸の内と比べて人気が低迷している状況を打破するため、三井不動産が主導し、他の地権者も巻き込んで街づくりを展開してきました。その結果、ショッピングや観光の人気エリアとして成長を果たしました。三井不動産は東京を地場とする会社であり、日本橋以外にも東京ミッドタウンや豊洲なども手掛けており、強固な地盤を活かした開発が得意といえるでしょう。
一方、住友不動産は関西発祥の会社で元々は東京に地盤がなく、東京では後発ゆえに開発できる土地を一つ一つ探し、積極的にビルを建設することで発展したデベロッパーです。ただ、ビルの空室率が上がっている昨今は、街づくりにも前向きに取り組んでいます。六本木一丁目駅周辺の泉ガーデンは、統一感のある素晴らしい街づくりができているといえるでしょう」(長谷川氏)
住友不動産が「街づくりができない」ということはなく、積極的にやってはこなかったと。しかし、最近では森ビルと組んで六本木5丁目の大規模再開発に参加しているように、これまでとは異なった展開をスタートしているのは事実だ。
(文=福永太郎/編集者・ライター、協力=長谷川高/長谷川不動産経済社代表)
提供元・Business Journal
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