バーミンガム病院に搬送されたサビーヌさんだったが、そこでその日初めて鏡を見ると自分の顔がパンパンに腫れあがっているのを知りさらにショックを受けることになる。
最初に医師らは彼女の顔と手を見て“アシッドアタック”の被害者なのではないかと誤解したという。ちなみにアシッド・アタック(acid attacks)とは、硫酸などの劇物をかけ、火傷を負わせる非道な暴力行為のことである。
酸をかけられたことはないと説明するサビーヌさんに、医師らは何らかの苛烈なアレルギー反応を疑ったのだったが、詳しく診断したところ、これは「イギリスで最も危険な植物」と呼ばれるジャイアントブタクサ(Giant Hogweed)に接触したことが原因であることが突き止められたのだ。サビーヌさんのイヌの散歩コースには確かにジャイアントブタクサが生えている場所があった。