自主性を尊重し、難関大合格も視野

 オンライン学習とともに、課外活動にも力を入れている。プログラミングやウェブデザインといったクリエイティブ系のスキル講座から語学(英語、中国語)、中学復習講座などの学習面のサポートも完備。この課外活動の一環として、大学受験対策講座があるという。

「大学受験対策講座では、業界トップクラスの予備校講師がライブ配信で授業を行います。生徒はニコニコ動画の配信のような形でコメントを投稿し、すぐにわからないポイントを質問できるので、その場で疑問を解消できるんです。3段階のレベルに分かれており、大学受験入門クラスの基礎的なレベルとなる『ベーシック』、大学入学共通テストレベルを想定した『スタンダード』、難関国公立、私立大学合格を見据えた『ハイレベル』があります。難関大合格を目指しているからといって、いきなりハイレベルからスタートするのではなく、生徒の成績、学習状況に応じて段階的にレベルアップしていく方式となっております」(菅氏)

 そして、メンターとTA(ティーチング・アシスタント)が生徒に合わせた受験対策スケジュールを作り、受験対策を施すという。

「まずメンターのほうで中長期的な勉強スケジュールを計画し、そのスケジュールに基づいてTAが段階的に進捗管理を行うという役割分担で生徒をサポートしています。ここで重要なことが、まず生徒にどの大学に行きたいか、どんな勉強スケジュールを立てるのか、考えてもらうことです。メンターやTAは、本人の考えに対し、スケジュールの軌道修正を行う手伝いをするにすぎません。

 先ほどお伝えしたように、大学受験対策講座ではいきなり難関大合格を目指すのではなく、ベーシックから丁寧に基礎を理解させ、本人の成績に合わせて徐々にレベルを上げていく方針です。メンターやTAが生徒に対し、自分がどのレベルの学力にあるのか、受験期にはどのレベルにいるのか、本人にイメージさせながら学習してもらうことができていると思います」(菅氏)

 具体的な講座受講者のルーティン、スケジュールはどうなっているのか。

「ハイレベルの生徒ですと、学力にもよりますが、1日平均8時間ぐらいの勉強量をこなしていますね。そして、TAからは週に1回、自主勉強時間に何を勉強したのか、具体的に面談を行うことでその後のスケジュールを調整していきます。また、大学進学希望者に対し2カ月に1度のペースで模試の案内をしており、それに応じた目標設定やスケジュール管理も決めているのです」(出口氏)

 またさらに「N塾」という学園内予備校のサービスも提供している。

「N塾は、日々のレポート学習から大学受験対策まで幅広く学ぶことができる学習塾でして外部生でも通うことができます。N高とS高の生徒なら無料で受講できる『基礎学力定着コース』では、日東駒専クラスの学力を身に着けることができます。ほかにもオンラインで集団授業を行う『共通テスト突破力養成コース』もあります。難関大合格を目指す生徒に対する有料コースの『難関大対策コース』では、大学受験対策講座の内容に加え、さらにふたつのコースで生徒を徹底的にサポートする形を取っています。

 偏差値60以上を目指し、学力をもうワンステップ伸ばしたい場合は『ティーチングコース』、より最適な学習計画・進路指導を受けたい場合は『コーチングコース』という位置づけです。どちらのコースも、生徒が志望する大学に合格した卒業生が講師をやっていることも多く、合格者の実体験を聞きながら学習できるので勉強に集中する環境にできています」(出口氏)