「事実は小説よりも奇なり」とはよく言ったもので、ときに現実世界でも、われわれが想像し得なかった事件や事故が起こることがある。今回は、火が使われる場所で起きた信じられない出来事を3つ紹介する。

火葬場で大惨事発生!

九州のとある火葬場では、事件が起こった日もご遺体の火葬がしめやかに行われていた。炉に火を入れて15分たった頃、職員がご遺体の状況を確認するために焼き場の小窓を開けたところ、なんと遺体が破裂!肉片が職員の頬をかすめたのだ。 その勢いはすさまじく、職員はあまりの痛さと衝撃で座り込んでしまったほど。あと数センチ肉片がずれていたら、確実に失明していただろう。「もしも…」のことを考えると、職員はしばらく冷や汗が止まらなかったそうだ。

爆発の原因は、心臓に疾患のある人が体内に埋め込む「ペースメーカー」。これが入った遺体は、火葬中に爆音をあげて爆発するそうだ。その威力はすさまじく、肉片や小骨が驚くべき速さで飛び散り、炉の小窓の強化ガラスがひび割れてしまうほどだとか。

ペースメーカーが入っている遺体には何らかの印を付けて、担当職員が判別しやすいようにしている。しかしこの日は、何らかの手違いで遺体に印が付いていなかったため、あわや大惨事となる事件が勃発してしまったのだ。

ロケット花火が口の中で爆発!

この事件は、2019年7月にスペインのある町で起こった。その日は町の祭りが開催され、その一環で宗教行列も行われていた。被害者の女性は、地元の人や観光客と一緒に宗教行列に参加しており、一行は列になって出発したのである。

すると突然、行列にめがけてロケット花火が飛んできた。そして、ロケット花火が被害女性の口の中に入り、爆発したのである。被害女性は即死とされ、救急隊がすぐに駆けつけたものの何もできなかったそうだ。

地元メディアによると、女性を死なせる原因となった花火に点火し、発射したのは51歳の男性。逮捕されたが、なぜ空中に打ち上げるロケット花火を行列に向けたのかなどの情報は分かっていないという。

吹きこぼれが原因で大火事に

2019年年3月9日午後5時半ごろ、台湾・宜蘭県の2階建て住宅でガス爆発を伴う大火事が発生、その住宅に住む家族3人が焼死した。その影響は近隣住宅にもおよび、近隣住宅の窓ガラスが何枚も割れる事態となった。

亡くなったのは徐さん(当時36歳)、妻の陳さん(当時32歳)夫妻とその息子(当時8ヵ月)の3人。1階キッチンから出火後、一瞬のうちに2階まで延焼したため、3人は逃げる間もなく焼死したものと思われる。

台湾メディアによれば、その後の調査の結果、火事の原因は「吹きこぼれによるガス爆発」と判明した。

火災発生の直前、調理中に鍋から吹きこぼれた水がガスコンロのバーナーキャップ(火が出る部分)にかかって火が消え、そこから大量のガスが漏れて家中にガスの臭いが充満した。

ガス漏れに気づいた夫妻がキッチンの様子を見るために電灯のスイッチをオンにした結果、引火によるガス爆発と火災が発生して家族3人が焼死したと推測される。

火の取り扱いには十分な注意を

ガスや火器は我々の生活に身近な存在である一方で、ちょっとした気の緩みが大きな事故につながる可能性もある。「これくらいなら大丈夫だろう」という軽い気持ちによって、取り返しのつかないことになりかねない。不注意による事故を引き起こさないよう、日頃から安全な取り扱いを心がけよう。

文・MONEY TIMES編集部