グローバル巨大IT企業がITエンジニアをひきつける「3つの視点」
ITエンジニアはその道のプロとして、グローバル巨大IT企業のどのような点に魅力を感じているのだろうか。
「考えられるのは3点です。1つ目は最先端の技術を追求したいという、エンジニアならではの向上心の受け皿となってくれること。GAFAMと呼ばれる企業はAIやクラウドなどのホットな技術やサービスをリードする存在であり、そこで自分の腕を試したいという気持ちでしょう。2つ目は待遇の良さ。国内勢より外資のほうが明らかに報酬が高いので、自信があるエンジニアほど米国系を目指すのは自然な流れです。3つ目は素朴な、有名企業へのあこがれもあるでしょう。本当に務まるかどうかはともかく、働けるなら世界のトップ企業で働いてみたいという程度の気持ちは、分野は違っても誰しも持つ感情ではないでしょうか」
具体的な仕事内容というより、回答者が持つ漠然としたイメージやチャレンジ精神が、グローバル巨大IT企業の社名に込められているということだろう。ただし、イメージを離れて実際に外資系IT企業への転職を考える際には、グローバル採用とドメスティック採用の差異に注意すべきだと田中氏は語る。
「外資系IT企業のサービス開発は米国で行われていることがほとんどで、日本を含む各国の現地法人ではビジネスサイドの動きが中心となります。顧客へのコンサルティングを伴う提案業務、平たく言えば営業が中心になるのです」
つまり、あこがれの外資系企業への転職が、エンジニアにとっては大きなキャリアチェンジとなる可能性がある。よく理解したうえでエントリーすべきだろう。