木造住宅に占める割合は14.1%に
その傾向は、木造住宅だけでみると、さらに強まります。戸建住宅を構造別にみると、木造のほか、鉄骨造、鉄筋コンクリート造などがありますが、なかでも木造住宅については、平屋の割合がさらに高くなっています。図表2にあるように、2012年度には木造住宅に占める1階建ての平屋住宅の割合は7.1%だったのが、2022年度には14.1%まで高まっています。新設着工される木造住宅のうち、実に7戸に1戸程度は平屋住宅になっているのです。
首都圏や近畿圏などに住んでいると、地価が高いですから、平屋住宅を建てる敷地を確保するのは簡単ではないため、平屋住宅を目にすることはあまりないかもしれませんが、地方に行くと新設住宅のうち半数近くを平屋が占めているエリアもあります。特に九州がそうで、鹿児島県や宮崎県などではほぼ50%近くに達しています。高齢化、少人数世帯化が進んでいること、比較的地価が安く、平屋に適した広い敷地を確保しやすいこと、九州は台風の被害が多く、風に強い平屋が適していること、熊本地震など地震の被害も多いのですが、平屋なら地震に強いこと、鹿児島県では桜島の噴火による降灰が多いため、灰下ろしをしやすいこと――などさまざまな事情があるようです。

(画像=『Business Journal』より 引用)