BYDは、バッテリーとEV生産を中心とした中国のグループ企業です。

すでに大型EVバスの分野では日本に浸透しており、今年になってミドルサイズSUVの「ATTO3」やコンパクトな「DOLPHIN」といった乗用車をデビューさせてきました。

またジャパンモビリティショーでは、全長4.8mのセダン「SEAL」の2024年春発売(予定)も発表するなど、今後の展開が楽しみなメーカーです。

目次
中国のテスラ?深圳に本社を置くEVメーカー
モジュール化でさまざまな車種を展開

中国のテスラ?深圳に本社を置くEVメーカー

EV界の黒船がやってきた!? BYDの実力が凄い
(画像=『車選びドットコムマガジン』より引用)

BYDグループを簡単に調べてみると、創立は1995年で中国のシリコンバレーと呼ばれる広東省深圳に本社をおいています。

バッテリーメーカーとして発足し、創業者の王伝福(ワンチュアンフー)会長は、蓄電池の研究を続けていて中国では電池大王と言われているような人です。

現在では、総合的なソリューションを開発する『ITエレクトロニクス』、ゼロエミッションの統合的な新エネルギーを開発する『新エネルギー』、あらゆるモビリティを電動化する『自動車』、渋滞などの社会問題を解決する『都市モビリティ』の各分野で事業を展開しています。

そのなかの『自動車』は4つの事業をすべて集約した技術の集合体で、日本で走ってるEVバスの7割がBYD製です。

今後は、乗用車をはじめ、タクシー、物流車両、ゴミ収集車、建設車両などもBEV化していく予定。また携帯電話の2台に1台はBYDパーツが搭載されているなど、私たちの生活に浸透しています。

以下では、現在日本で発売されているミドルサイズSUVの「ATTO3(アットスリー)」とコンパクトクラスの「DOLPHIN(ドルフィン)」について解説しましょう。

モジュール化でさまざまな車種を展開

EV界の黒船がやってきた!? BYDの実力が凄い
(画像=『車選びドットコムマガジン』より引用)

「ATTO3」と「DOLPHIN」の共通点は、『ブレードバッテリー』と名付けられたリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを搭載していることです。

内部はブレード(刀)状のセルで構成され、大型の釘をさしても発火せず表面温度も変わらないという高い安全性が特徴。8年間/15万キロという保証期間にもBYDの自信が表れています。

ブレードバッテリーを前提に設計された共通のプラットフォーム『e-platform3.0』は、高度な車体剛性と安全性を実現しました。

『8in1パワーシステムアッセンブリー』と名付けられたパワートレーンは、EV(電気自動車)に必要な駆動モーター、モーターコントローラー、トランスミッション、車両コントローラー、バッテリーマネジメントシステム、DCコンバーター、オンボード充電器、高電圧配電モジュールを一体化したもので、スペース効率とエネルギー効率を大幅に高めています。車両の駆動や情報を緊密に統合したシステムです。