営業目的で電話をかけるのは精神的につらいという人もいるかもしれません。しかし、営業の仕事を進める上で、電話をかけることはとても重要な工程です。営業目的の電話が必要な理由や電話口での話し方のコツ、心の持ち方について解説します。
電話営業は重要な仕事
営業の中でも、電話営業は非常に重要な仕事です。まずはビジネスシーンで電話営業が必要な理由と、つらいと感じる原因についてまとめます。
現代でも電話営業が必要な理由
現代はインターネットが普及してきた影響もあり、WEBサイトやSNSを使用した営業活動(WEBマーケティング)が、主流となってきています。
しかしWEBマーケティングは、既に商品を知っている人の流入が多く、『新規顧客の獲得が難しい』という課題を抱える企業も少なくありません。
新規顧客の開拓をするのであれば、その場で返答をもらうことができ、試行回数を重ねられる『電話営業』の方が、高い営業効果を期待できるといえます。
また法人・個人にかかわらず、飛び込み営業は断られる可能性が高くなりますが、電話営業でアポイントを取っておくことで訪問営業の成功率が高まります。
このような理由から、現在でも電話営業が必要とされているのです。
電話営業がつらいと感じる理由
電話営業がつらいと感じるのは、人それぞれの理由があります。中でも最も大きな理由は『1日に何件も電話をかけなければならない』ということでしょう。
電話営業は単調な作業にも見えます。しかし、商品を知らない人に口頭で商品の特徴を説明することや、電話相手から断られることは想像以上に精神的な負担がかかります。
また、電話営業にはマニュアルが用意されていることが多いとはいえ、ただ読み上げるだけでは相手に興味を持ってもらえません。項目に応じて相手の反応をうかがいながら、話す内容を考えなければならないでしょう。
コミュニケーション能力だけでなく、アドリブ力を問われる側面もあるため、『難しい』『つらい』と感じる人が多いのです。
電話営業のコツ 事前準備編
ここからは、電話営業を効率的・効果的に行うためのコツとして、ポイントを四つ紹介します。まずは『電話営業の事前準備』について見ていきましょう。
確度の高い架電リストを作る
営業電話をかけるにあたって、まずは契約の取れる見込みが高い顧客リスト(架電リスト)を作成します。
見込みが高いかどうかを見極めるには『自社商品のターゲット層にマッチしているか』が、重要な要素となります。
この工程は、営業企画という『営業戦略を立てる職種の人』が行ってくれる場合もありますが、そうでない場合は自分で作らなければなりません。
上司や先輩、ほかの部署の人とコミュニケーションを取りながら、『営業をかけるべき人(ターゲット)の年齢・性別』を決めたり、商品の魅力がどういった人に需要があるのかを調査・分析して、架電リストを作成しましょう。
トークスクリプトを用意する
トークスクリプトとは、あいさつから商品紹介や顧客への質問、クロージングまでを含む、一連の受け答えをまとめた台本のようなものです。
たとえば、『Aの質問に対してBという回答が来たら、Cに進む』といった形式で、最終的に契約というゴールにたどり着けるようなチャートとして利用します。
トークスクリプトを用意しないまま営業活動を行うと、会話の中で何を話すべきなのか、現在どこまで話が進んでいるのかを見失ってしまうかもしれません。
営業の効率が下がってしまう原因にもなるため、トークスクリプトは最低限用意しておきましょう。
ゴールまでの流れを理解しておく
トークスクリプトや台本を準備しておくことは重要ですが、それだけを頼りに進めるとどうしても棒読み感が出てしまい、営業活動の効果は低くなるでしょう。
そのため、電話をかけてから担当者に代わってもらうまでの流れと、商品説明や質問の受け答え方法、契約もしくはアポイントが取れた際に伝えておくべきことなど、一度シミュレーションして全体の流れを把握しておきましょう。
また全体の流れだけでなく、『この質問の目的は何か』『この回答の意図は何か』といったように、細分化して一つ一つの言葉の意味や目的を理解しておくようにすれば、さらに効果的に営業できるようになるはずです。