アクセスの悪さから会社周辺に住むようになると、ますますトヨタに染まってしまうという。
「豊田市で生活すると、周辺に住んでいる人もトヨタ関係の人ばかり。休日に買い物に行っても、夜に飲みに行っても、隣に座った人がトヨタ関係者だったりするので、うっかり悪口も言えません。人間関係の逃げ場がないので、居心地が悪いと感じる人もいると思います」(同)
さらに、トヨタならではの社風が、その窮屈な雰囲気に拍車をかけると指摘する。
「トヨタといえば、有名な『トヨタ生産方式』ですけど、この本質は何かというと、徹底的にムダを省いて、究極の合理化を目指すということなんですね。すべての工程で常に必要か不必要かを判断する。これを普段の生活から突き詰めていくクセがつくと、人間的にも遊びや余裕がなくなっていくような気がします。研究開発やクリエイティブ部門は柔らかい部分はあるかもしれませんが、工場や事務部門で働き続けている人は合理的なタイプが多いと感じましたね。
トヨタ社員は収入は高いし、ステータスもあるので、トヨタ的な価値観にハマれる人なら、それはそれで充実すると思います。ただ、そんな企業風土は地元の人間なら違和感なく受け入れられますが、それを知らずに東京から入ったような人にとっては、馴染めない部分もあるのでは」(同)
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