■ 課金サイトへの登録が必要

さて、ここまでホイホイついていくと、次にこのサービス(※)を利用するにあたり個人情報を求められます。ほほーん。
※「この画面をタップして無料登録する」で出てきたサイト、以下「怪しいサイト」と呼びます。

「当選詐欺」に応募すると何が起きる!?釣られてみた
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

登録前にこの「怪しいサイト」をチェックしてみました。存在自体はポイントサイトとして運営しているようです。しかし、「運営者情報」はどこにも記載なし。プライバシーポリシー、利用規約もチェックしましたが「当サイト」「本サービス」とのみ書かれており、運営者(社)名は不明。

利用規約末尾の「管轄裁判所」も見てみましたが、「地方裁判所」「簡易裁判所」ともに指定されていませんでした。この手の個人情報を預かるサービスの場合は、基本的に利用規約の中に「管轄裁判所名」が書かれています。千葉県柏市なら「千葉地方裁判所」「松戸簡易裁判所」など記載されます。

「当選詐欺」に応募すると何が起きる!?釣られてみた
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

他にも、「運営者情報」という項目を開くと、なぜか「お問い合わせ」ページが開きます。次に問い合わせボタンを押してみると……メールアプリを起動する画面が。「iCloudのメールアドレスは当サイトから返信が届きませんので、iCloud以外のメールアドレス」を使うよう求められています。うっさんくっさー!

「当選詐欺」に応募すると何が起きる!?釣られてみた
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

個人情報を抜き取る気満々な予感。本来はこれ以上進むのは危険です。読者のみなさまは決して真似しないように。筆者の場合は「プロ詐欺ラレヤー」。今回も危険を承知の上で、検証として進んでいきます。

「当選詐欺」に応募すると何が起きる!?釣られてみた
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

あっさり登録をすませると、次に出てきたのは貯まったポイントが確認できる画面。

「現在ポイント」は5000。合計10000ポイントになったら一回報告するようです。「2つ登録して10000pt貯まったら報告しよう」と書かれています。

「当選詐欺」に応募すると何が起きる!?釣られてみた
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

ポイントを貯めるには様々なサービスへの登録が必要で、そのサービス登録ごとに2500ポイントが付与されます。したがって10000ポイントまでは、あと2サイト(5000ポイント)登録すればいいわけですね。

「当選詐欺」に応募すると何が起きる!?釣られてみた
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

また、注意書きとして「課金」という何やら聞き捨てならないワードが。「※ご登録時に課金表示がありますが、お試し期間中に退会すれば無料となります」。うさんくさーー!

「当選詐欺」に応募すると何が起きる!?釣られてみた
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

そして、その登録させるサービスを見ると、ガッツリ課金サービスであることが判明。内容は音楽や壁紙などがサブスクでダウンロードできる模様。

課金までの一定期間までに解約すれば無料にはなるようですが、どう考えても忘れそう。

「当選詐欺」に応募すると何が起きる!?釣られてみた
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

つまり、「当選した」と思わせて、有料課金サイトへの登録をうながす「だましの手口」だったのです。おまけに、「個人情報」も抜き取られる恐れもあるので、絶対に手を出してはいけません。

■ 更に悪質な問題

この「怪しいサイト」のサービスを利用するにあたり、登録ボーナスで5000ポイントが最初付与され、10000円分のポイントを貯めれば10000円分がもらえるという話でした。

1つのサイトで2500ポイントですので、2サイトの登録をすればOK!!

……と思ったあなた、これには大いなる「落とし穴」があります。

怪しいサイトにあった「ご注意書き」をよーく読むと……。「5000ポイントが最初付与され、10000円分のポイントを貯めれば……」。

最初付与されるのは5000ポイント、貯めなければならないのは10000円分。

ちなみに1ポイント1円じゃありません。

10ポイントで1円です。

「当選詐欺」に応募すると何が起きる!?釣られてみた
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

そうです、つまり10000円分貯めるには100000ポイント貯めなければなりません。

従って残り95000ポイントです。

計算上では2500ポイントのサイトであれば38サイトの登録が必要になります。これはしんどい……。しんどいだけならばいいが、サイトの有料課金の解除を忘れるおそれもあります。

ほとんどの人が途中でこの「ミスリード」を誘った「罠」に気づき、サイトの登録だけをさせられるというオチとなります。

Xの表記、そしてサイトの説明と一通りふりかえると、「1万円分無条件で貰える」といったことは臭わすだけでハッキリとは書いていませんでした。ただし、誤認させる内容であることは明白。これを詐欺と言わずして何と言おう。国民生活センターも激おこするレベルです。

実はこれ、似たケースが国民生活センターのホームページで紹介されていました。

「SNSで、指定されたサイトに登録するとフリマのポイントがもらえるという「ポイントサイト」の広告を見た。無料期間中に解約すればポイントだけが無料でもらえると思い、指定された約30個のサイトに登録していった。途中からアダルトサイトになり、心配になって登録するのをやめた。すでに登録したサイトも解約したいが連絡先が分からないサイトが10個ある。解約したいがどうしたらいいか」
(国民生活センター/2021年7月13日公表「ポイントサイト利用によるトラブルに注意」より引用)

得られるギフトが「フリマのポイント」という違いはあるものの、流れはほぼ同じだとおもいます。しかもこのケースで最悪なのが「すでに登録したサイトも解約したいが連絡先が分からない」という点。これは課金が繋がったままということも考えられるため、登録した決済手段を止めるなどの対応が必要です。

加えて、すぐ自治体の消費生活センターにも相談を。消費者ホットラインの番号は「188(いやや)」です。

(たまちゃん)

提供元・おたくま経済新聞

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