目当てはメッキだが想定外の魚が……
今回想定していたターゲットが早々に顔を見せてくれたことで、少し肩の荷が下りたがその後しばらくは沈黙。固いと踏んでいたメッキが姿を見せない。潮の加減か、曇り空のローライトが影響しているのか。またこの日朝のうちはかなり風が強く、ライトダウンを着ていないと寒いほど。
すぐ近くの伊勢路川ではメッキの釣果が聞かれているため、その沖のイカダならより釣果は固いと踏んでいたのだが……。だがこの沈黙を破ってくれたのは、想定していなかった魚だった。
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大宮さんが投げたローリングベイト48のブレードチューンにヒットしてきたのはなんとカマス。しかも30cm近い良型で、おいしいとされるアカカマスだ。三重県でアラハダと呼ばれるこのカマスは、陸っぱりライトソルトでも秋の好ターゲットだが、事前情報には一切なかった。
ビッグカマスが猛ラッシュ
カマスは群れで行動する。しかも陸っぱりであれば、朝夕のマヅメの一瞬しか時合いがなくあっという間に終わってしまうことが多い。撮影を済ませてすぐにキャストする大宮さん。ローリングベイトを底まで沈める途中でも、違和感出まくりでフォール中のルアーにかなり反応しているようだ。
抜き上げたのは、30cmを超えるサイズアップしたカマス。ここから怒とうの連続ヒットが始まった。フォール中のバイトからしてかなりの数がいるようで、その後も1キャスト5バイト1ヒットといった入れ食い。
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そして徐々にサイズアップしていき、ドカンと大宮さんが抜き上げたのは、40cmを超えるビッグなカマス。このサイズになると、胴回りの太さが半端ではない。船釣りでもこのサイズはなかなかお目にかかれない。しかもこのビッグサイズが次々とヒットするのだ。
小さくても25cm、平均すると30cmといったところだが、平均サイズでも陸っぱりで釣れれば狂喜乱舞する大きさ。最初はリリースしていたが、あまりに釣れるので血抜きをして、岡本船長から借りたクーラーに次々ほうり込んでいく。
切られないアクションを
カマスは鋭い歯を持っており、2号程度のリーダーならいとも簡単に切ってしまう。この日も大宮さんはメタルバイブレーションを、私もメタルジグ2個を持っていかれてしまった。
この日は高活性でどんなアクションでも食ってきたが、こうなるとリーダーを切られないためのアクションが必要になってくる。具体的にはラインを緩ませず、常にルアーを動かし続けること。
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メタルジグならワンピッチはご法度。ストロークの短いショートピッチで、速いアクションが有効だ。バイブレーションなら若干トゥイッチ気味で速めに引いてくると、切られることは少なかった。またフォール中に違和感があれば即アワセしよう。モタモタしていると、ラインが緩んでいる分だけ切られやすくなる。
ルアーやカラーもあまり選んでいない感じのこの日のカマスだったが、より反応がいいと感じたのがブレード付きのルアーだ。特に大宮さんが使用していたローリングベイトのブレード付きには反応が抜群。ブレードジグのただ巻きにもよくヒットしていた。