5)ザ・アーモリー(オフィシャルグッズショップ)

次に紹介するのは、エミレーツ1階にあるオフィシャルグッズショップ「ザ・アーモリー(The Armoury)」。店舗前の小さな広場には、アーセナルを象徴する大砲のレプリカが設置されていて、入店前からアーセナルらしさを感じることができる。決して広いとは言えない店舗だが、限られたスペース内に商品がぎっしりと陳列されていて、展示用の什器や装飾がとてもユニークだ。例えばレプリカボールがタワー状に積み上げられていたり、壁紙もカラフルで賑やか!ここでしか見ることのできない黄金のレプリカ大砲はフォトスポットになっており自由に撮影できる。

店内スタッフに商品の数や種類を訊くと「相当な種類と数で具体的な数字を把握できていないのが正直なところ。人気商品はアーセナルの公式マスコット『ガナーザウルス』で、大人から子どもまで幅広く売れているよ』とのこと。店内を見渡して気づいたのだが、各選手グッズが存在していない。日本では選手ごとのキーホルダーやプラスチック製品をよく見かけるが、それらしい商品は見当たらない。確認すると「レプリカユニフォームにお気に入りの選手の背番号をプリントするサービスが、唯一の選手グッズになる」らしい。

スタッフの接客サービスも素晴らしく、入店後すぐチーフが出迎えてくれて「こんにちは!今日はスタジアムツアーにご参加ですか?それともお買い物ですか?」と、来店客がスムーズに動けるよう最初のヒントを教えてくれる。そのため、初めて訪れた人も安心して買い物が楽しめる。ここはグッズショップでありながら、ミュージアムのような雰囲気も味わえるおすすめの場所だ。


アーセナル MFマルティン・ウーデゴール 写真:Getty Images

6)リトル・ワンダーカフェ

ザ・アーモリーから道路を挟んですぐ向かいにあるのが、現地ファンを含めアーセナルの選手たちにも人気の「リトル・ワンダーカフェ(Little Wonder Cafe)」だ。約100年の歴史がある老舗カフェで、これまで長きにわたり選手たちの胃袋を支え、癒しの場を提供するなどクラブとは切っても切れない関係だ。今年9月には現キャプテンのMFマルティン・ウーデゴールが来店し、その様子が同店の公式インスタグラムで公開されている。私が訪れた日は惜しくも定休日で内部の様子を撮影することはできなかったが、エミレーツから徒歩2、3分の場所にあるので、試合観戦の前後や周辺散策の途中で気軽に立ち寄ってみたいスポットだ。

カフェでは目玉焼きに甘めの豆やソーセージが添えられた英国の代表的な朝食「イングリッシュ・ブレックファースト」など食事メニューのほか、ちょっとつまめるケーキやパン類もあり気軽に利用できるのも嬉しい。店舗前にはテラス席もあるので、エミレーツを眺めながら美味しい珈琲と食事を楽しむことができる。選手たちも通うカフェで上質な時間を過ごせば、より一層アーセナル気分を満喫出来そうだ。運が良ければ選手がふらりと来店するかもしれない!


エミレーツ・スタジアム 写真:Molly