「フェラーリ・チャレンジ・トロフェオ・ピレリ」の9代目の車両となる新型レーシングカー『フェラーリ296チャレンジ』が発表されました。
この新型マシンは、これまでのワンメイクレースに採用されてきた歴代のマシンとは一線を画す新たな理念を具現化したものと言われ、現行のワンメイクマシン「488チャレンジ」と比べても、多くの新機能が導入されています。
リッターあたり234hpという大パワー
最初に注目したいのは、フェラーリ・チャレンジのマシンとして初めてV6エンジン(ツインターボ)が搭載されているということ。もちろん、ただのV6エンジンと言う訳はなく、エンジニアが専用に設計・開発したもので、フェラーリとしては初めて、ターボをVバンク内に配置しています。
また、エグゾーストマニフォールドをより直線的に設計することで排気効率を上げ、最大出力700hp、最大トルク75.5kgmを達成。排気量リッターあたりのパワーが234hpという、このセグメントにおける新たなパワーレコードを打ち立てることにも成功しています。
さらに、296 GT3と同じように、モーターやバッテリーといったハイブリッドシステムを取り除くことで重量を減らし、よりピュアなレーシングマシンとしての立ち位置を確立しています。
870kgを超えるダウンフォース
296チャレンジのエアロパッケージは、ワンメイクレースシリーズ史上、例のないダウンフォース値を実現。具体的な数値を挙げると、リアウイングの迎角が最大の時、250km/hの車速で走行すると、870kgを超えるダウンフォースを発生させるとアナウンスされ、このダウンフォース値は、先代にあたる488チャレンジ・エボと比べても18%の大幅アップとされています。
また296チャレンジには、296GTBで初めて導入されたブレーキシステム「ABS EVO Track」を、専用に調整し、完全な再設計を行った上で搭載。
新たなカーボンセラミック素材「CCM-R プラスのブレーキディスクの追加とあいまって、制動性能と安定性が大きく改善しているとされています。
296チャレンジは、「フェラーリ・チャレンジ・トロフェオ・ピレリ」の2024年欧州・北米シーズンでデビューを飾り、英国・日本のシリーズでは2025年から登場することが発表されています。
フェラーリジャパン
http://www.ferrari.com/
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文 菅原 晃
提供元・JPRIME
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