シーン別グループディスカッションに困ったときの対処法
グループディスカッションにはトラブルがつきものです。発生し得る問題を想定して、対処法を考えておくと慌てずに対応できます。シーン別にグループディスカッションで困ったときの対処法を解説するので、参考にしてみてください。
課題やテーマについての知識がない場合の対処法
グループディスカッションで与えられた課題やテーマについての知識がない場合、知っているふりをして無理に議論を行うことは避けましょう。知識の有無は評価ポイントではなく、知識がない状態でどのようにして結論を導こうとするのか、そのプロセスが大切だからです。
知識がない場合、仮説を立てて考えます。その仮定を前提として議論を行いましょう。
役割が決まらないときの対処法
グループディスカッションで役割決めに時間がかかってしまいそうなときは、積極的に動きましょう。「自分がファシリテーターをやります。サポートするので、○○さんは書記をやってくれませんか?」とメンバーに提案してみましょう。
役割が決まらない理由のひとつは、メンバーの準備不足が関係しています。役割の有無で評価されることは基本的にないため、自信のない役割を担当するのであれば、役割なしの方が良いと考える学生もなかにはいます。
役割が決まらないままディスカッションを始めてしまうのは、一番避けたいことです。自分がサポートするから役割をお願いできないかと提案すれば、役割決めに必要以上の時間がかかってしまうトラブルを避けられます。
発言する人がいないときの対処法
消極的な性格の学生が多いと、議論が前に進まないことがあります。グループディスカッションで発言する人がいない場合、自身の役割に関係なくまずは自分が発言することを心がけましょう。
ただし、自分だけが意見している状態にならないよう注意が必要です。採用担当者に、周囲の意見を聞かないで進めてしまう学生だと思われかねません。発言時には、まず自分の意見を言ってから「皆さんの意見も聞きたいです。○○さんは率直にどう考えていますか?」と質問して、メンバーの発言を自然な形で促しましょう。
議論がまとまらないときの対処法
グループディスカッションで議論がまとまらないときの対処法は、定義を改めて確認することです。議論の前に課題を深掘り定義のすり合わせを行っていますが、その内容を再度グループ内で確認し、アウトプットの形とのズレを修正します。
書記のメモを参考に、関係がなさそうな意見や実現可能性が低そうな意見を除外することも対処法のひとつです。
焦って多数決で意見をまとめようとすると結論に納得できないメンバーが生まれてしまいます。全員が納得した結論として発表できるように、伝え方や使う言葉に注意しながらゴールに対して参考にできそうな意見を集約し、議論をまとめましょう。
クラッシャーがいる場合の対処法
グループディスカッションを行う際、「クラッシャー」と呼ばれる議論を破壊する言動をする学生がいることがあります。
クラッシャー行為の例としては、進行を妨げたり、他の学生の意見を否定・批判したり、自分の意見を強引に押し通そうとしたりなどがあげられます。態度が悪く、グループの雰囲気を壊すこともクラッシャー行為に含まれます。
クラッシャーを放置すると議論がまとまらないので、対処する必要があります。クラッシャーの意見を否定することはクラッシャー行為と同様にみなされてしまうので注意が必要。クラッシャーの意見も聞きつつ、議論の方向性をさりげなく修正するのがコツです。
「○○さんはそう思うんですね。他のメンバーの意見も聞きたいのですが、○○さんはどう思いますか?」とグループ全員の意見を引き出すことに繋げたり、「では、○○について意見をまとめたいと思います」と流れを変えたり、柔軟な対応が求められます。