イエスの死因は窒息ではなかったのか?
20世紀半ばまでイエスの死因は窒息死とされてきた。しかし、近年はこれに異を唱える説も少なくない。
米国人医師のトーマス・マクガバン氏は、イエスは失血によるショックで死亡したと主張する。イエスが窒息死したとしたら、福音書で伝えられているように、息を引き取る前に「わが神、わが神、どうして私を見捨てられたのですか」と叫べないと考えるからである。
米ニューヨーク州ロックランド郡の元主任検視官で法医学の専門家のフレデリック・トーマス・ズギベ氏は健康な志願者に磔実験を行った。釘打ちの代わりに被験者の手足をストラップで縛った。被験者の体はバーベットが述べたような姿勢となったが、呼吸困難を訴えた被験者は一人もいなかった。また、被験者は体を持ち上げることもできなかった。この実験結果をふまえてズギベ氏は、イエスが窒息死したわけではないという説に同意し、死因は出血によるショックであると自著で述べた。
さらには、イエスは十字架上で気を失ったため、死んだと思われたが、後に昏睡状態から回復して復活したとする説もある。
イエスの死について真相を解明する研究はこれからも続いていくのだろう。その基礎となる先行研究の一つとして、狂気じみているように見えるバーベットの研究も決して忘れてはならない。

参考:「Mad Scientist Blog」「The Daily Beast」、ほか
文=標葉実則
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提供元・TOCANA
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