つまるところ「エンジン音」が重要
現行XSR900は、力強く心地よい「特徴的なエンジン音」が印象的。新車価格が130万円を下回るにもかかわらず6軸センサーやクイックシフター等の豪華装備が搭載されているのは、所有しているとはいえ改めて考えると驚き。自分自身「3気筒エンジン」の運転経験はなく、むしろエンジン音に満足しなければ対抗車種の「Kawasaki Z900RS cafe」と思っていましたが、同型エンジン搭載の姉妹車「MT‐09」のエンジン音を参考にして、購入の意思を固めたことを覚えています。
大型二輪とはいえど車重が200kgを下回っているせいか、とにかく軽い。特に10~40km/の速度域でバランスをとって走行する場合、本来であれば多少の筋力と身体的バランス力が試されるのですが、大した力を要しなかったことが印象的。また、その速度域のエンジン音(吸気音、排気音含む)は3気筒エンジンの機能美が垣間見えるような音質。従来のバイクらしくない排気音がXSR900の所有感を満たしているのかもしれません。
デメリットをあえて言うなら・・・
ハンドルの切れ角に関しては△。最小回転半径が3.5mと大きく、取り回しやUターン等、小転回の際に「こんなはずでは…」と思ってしまうほど切れ角が少ないのです。運転中よく道を間違えるので、それに伴いUターンの頻度も増えてしまう訳で・・・サクッと小転回を決めたいところです。
・・・ということで、以下に馴染みある車種それぞれの最小回転半径を比較してみました。
最小回転半径とは、ハンドルを左右どちらかにフルロックした状態で、直立したまま旋回したときの値を示します。数字が大きいほど、低速での小回りや取り回しをする際に「曲がらない」と感じます。クイックなターンや旋回を求められるジムカーナ競技には不向きかもしれません。
とはいえ、最小回転半径が大きいからといって通常運転する場合において「曲がらない」ということはありません。かつて、ヤマハ製のバイクは「ヤマハハンドリング」と言われただけあり旋回性はとにかく素直。個人的に気に入っている点は、旋回動作に入る瞬間、ステアリングの動きがとらえやすい幅広のハンドル。賛否が分かれるかもしれませんが、オフロード畑出身の私としては馴染みやすいポジションです。