ミチェル監督(ジローナ)
シティの後任監督候補2人目は、2021年7月からラ・リーガ(スペイン1部)に所属するジローナで采配を振るっているミチェル監督だ。
ジローナはリーグに初参入した1933年以降、1部リーグに所属したのは今2023/24シーズンも含め4シーズンのみ。最高成績は10位である。2部リーグには22シーズン在籍し、それ以外の約60年間はさらに下のリーグで戦ってきた。
そんなジローナに就任した1年目、ミチェル監督は2部セグンダ・ディビシオンで昇格プレーオフを戦い、見事チームを1部リーグへと導いた。所属3年目となる今シーズンは、第9節終了時点で7勝1分1敗と好スタートを切り現在リーグ2位。トップに君臨する強豪クラブ、レアル・マドリードを追っている。
ボールを保持しながら攻撃を仕掛ける練習では戦術的なものが多く、様々なルールを課したミニゲームなどに取り組んでいるジローナ。そんなミチェル監督にグアルディオラ監督とその周囲も感銘を受けていると言われており、その信頼が後任候補に繋がっているのは間違いない。
ミケル・アルテタ監督(アーセナル)
シティの後任監督候補3人目は、アーセナルのミケル・アルテタ監督だ。2016年夏から2019年まではシティのアシスタントコーチであった。
シティでは、プレミアリーグで2回(2017/18、2018/19)、FAカップで1回(2018/19)、EFLカップで2回(2017/18、2018/19)のタイトルを獲得している。グアルディオラ監督とは選手としてバルセロナの下部組織にいた頃に出会っており、今でも連絡を取り合う仲。以前からシティの後任監督候補として名前が挙がっているのは、このような背景が理由なのかもしれない。
2019年12月にアーセナルに就任したアルテタ監督だが、その年はFAカップで優勝。さらに昨2022/23シーズンは最も長い期間リーグ首位の座を守り、最終順位は2位でシーズンを終えた。一時は8位まで落ち込んだこともあるチームをタイトルが狙える位置まで回復させることに成功している。
『The Athletic』は「アルテタ監督がアーセナルで実力を証明する前の方が、グアルディオラ監督の後任になるチャンスは高かった」と報じた。チームが勢いに乗れば乗るほど、アルテタ監督がアーセナルから移籍するのは難しくなるだろう。しかし、この実績を見ればシティの監督候補にその名が挙がるのも無理はない。