写真:Getty Images

現在マンチェスター・シティを率いるジョゼップ・グアルディオラ監督(52)は、間違いなくクラブ史上最も成功した人物として記憶されることだろう。

2016年の就任からプレミアリーグで5回(2017/18、2018/19、2020/21、 2021/22、2022/23)、FAカップで2回(2018/19、2022/23)、EFLカップで4回(2017/18、2018/19、2019/20、2020/21)ものタイトルを獲得。さらに昨2022/23シーズンには、クラブ史上初となるUEFAチャンピオンズリーグ(CL)でも優勝し見事3冠達成でシーズンを終えた。

2022年11月に、2025年までの新たな契約をシティと結んだグアルディオラ監督だが、満了後に離れる可能性があり現在後任候補として4人の名前が挙がっている。ミケル・アルテタ監督(アーセナル)、ロベルト・デ・ゼルビ監督(ブライトン・アンド・ホーブ・アルビオン)、アンジェ・ポステコグルー監督(トッテナム・ホットスパー)、ミチェル監督(ジローナ)だ。

ここでは、ボールポゼッション志向のチームを創るこの4人が、なぜシティの後任監督候補として選ばれたのか見ていこう。


トッテナム・ホットスパー アンジェ・ポステコグルー監督 写真:Getty Images

アンジェ・ポステコグルー監督(トッテナム・ホットスパー)

シティの後任監督候補1人目は、2021年に横浜F・マリノスからスコットランド1部のセルティックに移籍し、今2023/24シーズンからはトッテナム・ホットスパーで指揮を執っているアンジェ・ポステコグルー監督だ。

セルティック在籍時の2シーズンでは、スコットランド・プレミアシップのタイトルを2度獲得。2年目には国内タイトル3冠(プレミアシップ、スコティッシュカップ、スコティッシュ・リーグカップ)を達成し、2シーズン連続でPFAスコットランド年間最優秀監督賞とSFWA年間最優秀監督賞を受賞した。

今シーズンから率いるトッテナムは、強力なストライカーを失っている。2014年から9シーズン連続でクラブ内得点王を記録し、リーグ得点王を3回、アシスト王も1回獲得したイングランド代表FWハリー・ケインが、ドイツ1部のバイエルン・ミュンヘンに移籍。プレミア初挑戦となるポステコグルー監督の前途は多難に見えた。

しかし同監督は、リーグのアシストランキングでトップタイを誇るイングランド代表MFジェームズ・マディソンや、得点ランキング2位タイの韓国代表FWソン・フンミンを中心にチームを作り上げ、チームは第8節終了時点で6勝2分と1位をマーク。また、昨年チームに加入するもこれまで目立った活躍ができていなかったマリ代表MFイブ・ビスマも、今シーズンは見違えるような素晴らしいプレーを見せている。

ポステコグルー監督は、短期間のうちに攻撃志向で魅力的なサッカースタイルをチームに浸透させることに成功しており、これもシティの監督候補に挙がっている理由と言えるだろう。英スポーツメディア『The Athletic』によると、横浜FMとも提携しているシティ・フットボール・グループ(CFG)も、同監督がセルティックに移籍する前から気に入っていたと報じている。


ジローナ ミチェル監督 写真:Getty Images