フッキングが最大の関門
プレッシャーのかかり具合などにもよりますが表層を意識しているイワナから反応を引き出す事自体はさほど難しくはありません。問題は反応を引き出して口を使わせた時にいかにフッキングを決めるかです。雑に飛び出してきて中途半端に咥えてすっぽ抜ける事も珍しくなく、大型ともなれば2度目のチャンスは無い場合もあります。
ただここでイワナの執着心の強さを利用し、ルアーサイズを上げたり(下げたり)微妙にカラーを変えてみたりして再アプローチをかける事で再び口を使わせる事が出来るので粘りましょう。特に大型にはルアーサイズを50mmから70mmと大幅に上げると途端にアグレッシブになったりします。
真夏の雨はいつでも好機
7-8月の降雨はイワナ狙いにおいては極端な濁りを除いてプラスに働くことが多いです。特に大型は増水に乗じて遡上を始めることが多く、尺を超える40cm以上の大物を狙う場合は大きなチャンスとなります。ただ増水すると水量によっては魚の付き場が変わります。
例えば、イワナが好んで付くかけ上がりでの付き場が通常より下流側に下がる事があり、いつものように遡行していて魚を走らせてしまうこともあるので気をつけてアプローチすることが必要です。
初秋に一気に気難しくなる
秋に産卵行動を取る渓流魚全般に言える事ですがお盆を過ぎた辺りから一気に気難しくなります。イワナもそれまでのおおらかさが鳴りを潜め2度目のチェイスもしなくなったり、ヤマメに関しては完全ガン無視を決め込んできます。産卵前の荒食いで食いが立つ事もありますが難易度は格段に上がります。
小型から25cm未満のイワナであれば夏と同じアプローチでも十分通用しますが尺クラス以上のサイズの場合は威嚇行動を誘発させるアプローチが有効です。ミノーをイワナのテリトリーに侵入してきた異物、もしくは他の魚と認識させます。なのでこの時期ではスプーンよりミノーの方がより反応を引き出しやすいと感じています。
ミノーをテリトリーを侵す厄介者として演出する必ため赤金や黒金、チャートピンクなど派手目のカラーを選び、投目2投目で反応が無くてもレンジを下げたりアクションを微妙に変化させたり、とにかく何かしらの反応があるまで粘ります。
1投目で出ることもありますが数投後にようやくギラリと反応しそのまま同じコースをしつこくトレースすることで「ギラリ」から「チェイス」に変わり最終的に口を使わせます。イワナの怒りゲージを積み上げていくイメージです。