結局、アップルケア(AppleCare+)は必要?不要?

ここまでアップルケア(AppleCare+)の基礎知識を紹介してきました。結局のところ、アップルケアは必要なのでしょうか?不要なのでしょうか?

アップルケア(AppleCare+)は必要か?不要か?料金・メリットを保証加入中ユーザーがレビュー
(画像=Image:mundissima / Shutterstock.com、『オトナライフ』より引用)

料金が高い!

アップルケア(AppleCare+)が「必ずしも必要ではない」と筆者が感じる理由のひとつに、まず「料金が高いこと」が挙げられます。

アップルケア(AppleCare+)は必要か?不要か?料金・メリットを保証加入中ユーザーがレビュー
(画像=たとえばアップルケアの2年間保証は、記事の前半部で料金をご紹介した通り「3万円越え」のものも。iPhone 15 Proの盗難・紛失プランでは34,800円(税込み)。この価格設定は中国製スマホであれば端末を丸ごと一台購入できる金額です。それに加え、後述するように保証効果は限定的です、『オトナライフ』より引用)

そのため、たとえばiPhone 15 Proなどの端末を購入するのであれば、4800万画素のカメラやその他数々の高機能が「日常的に必要か」を検討すると良いでしょう。日常的には不要と感じれば、普段使いは安価なAndroidとした上で、どうしても必要な時にiPhoneをレンタルするという手段もあります。

保証効果は「2年」:36回払いだとムダが大きい

先述した通り、アップルケア(AppleCare+)の保証は2年間しかありません。しかし、iPhoneは高価なだけに36回払い(3年間)などの分割払いにしている人も少なくないでしょう。

アップルケア(AppleCare+)は必要か?不要か?料金・メリットを保証加入中ユーザーがレビュー
(画像=たとえばAppleで「分割払い」でiPhoneを購入する場合、後払いサービス「Paidy(ペイディ)」のApple専用プランが利用でき、分割手数料ゼロでiPhoneを購入できます。しかしiPhone15シリーズを購入する場合、選択できるのは36回払いのみ。同時にアップルケアも36回の分割払いができますが、24カ月支払ったあとの12カ月は「保証が使えない端末」に対して分割料金を支払うことになってしまいます、『オトナライフ』より引用)

iPhoneの高騰が進んでいるにも関わらず、アップルケアの保証期間の短さは高騰した端末を分割にする際の「落とし穴」と言えるでしょう。ただし、アップルケアは延長することも可能。月額料金を支払えば、その月内は保証されます。

参考元:Apple

ユーザーではなく「端末への保証」である点にも注意

アップルケア(AppleCare+)は契約したユーザーに対しての保証ではなく、端末のシリアルナンバーに紐づけられた保証です。そのため、中古でiPhoneやApple製品を買った場合、アップルケア(AppleCare+)に加入したものであれば、保証を名義変更なしで引き継ぐことが可能。

逆に言えば自分が端末を手放したあとに購入した新しい端末に、以前加入していたアップルケア(AppleCare+)を引き継ぐことはできません。

アップルケア(AppleCare+)は必要か?不要か?料金・メリットを保証加入中ユーザーがレビュー
(画像=なお、その端末がアップルケア(AppleCare+)に入っているかどうかはAppleマイサポートの「デバイスの保証状況の確認」からチェックできます、『オトナライフ』より引用)

「2年以内に修理が必要なレベルの破損が起きる」か?

iPhone 13 Pro Maxを2年間使用した筆者の個人的な感想としては、2年経過してもバッテリー持ちは上々で、液晶のキズも「多少気になる」程度。アップルケアで完全に修理する必要があるほどの故障は「そもそもあまり起きない」と感じています。

アップルケア(AppleCare+)は必要か?不要か?料金・メリットを保証加入中ユーザーがレビュー
(画像=iPhone 13 Pro Maxは2021年9月発売の端末で、2023年9月時点で丸2年ほど端末を使用しています。バッテリーのへたり具合としては「やや気になるかな?」というくらいで、夜中に充電し、朝にケーブルを外した後、16時44分時点で上の写真の通りのバッテリー消費状況。液晶の状態は、普段使いを2年続け「若干キズが目立つ」といったところで、割れなどはありません。普段は趣味もかねてケースカバーを付けて利用しているので、カバー無しの状態よりは多少頑丈に端末を扱えているというのも理由のひとつかもしれません、『オトナライフ』より引用)

つまりアップルケア(AppleCare+)保証の「2年以内に修理が必要なレベルの破損やバッテリー消耗が起きるか」と言えば、意外とそのようなことも無いというのが素直な感想です。「念のため加入したいという人は加入しても良いですが、万人に必要な保証とは言えないのでは」と感じます。

後ほど「アップルケアが必要な人おすすめパターン」を紹介しますが、そのパターンに当てはまっていないなら、加入しないというのも悪くない選択です。

保証対象外となってしまうケースもある

実は、アップルケア(AppleCare+)はiPhoneのすべての故障に対応しているわけではありません。2023年9月現在、保証対象外となってしまうケースの例は以下の通りです。

・通常使用による経年劣化、または対象機器(スマホなど)の機能に影響しない外観上の損傷
・無謀⾏為、乱⽤⾏為、故意や意図的な⾏為といった通常ではない使用やAppleが意図していない使用によって生じた損傷
・正規店以外で修理した端末
・災害(火災、地震)またはその他の外的要因が原因の損傷
・バッテリー蓄電能力が本来の使用の80%未満にでない場合(※バッテーリー交換の場合)

基本的に使えない無償のバッテリー交換サービス

アップルケア(AppleCare+)の特徴のひとつである「バッテリーの無償交換」ですが先述した通り「バッテリーの蓄電能力が本来の使用の80%未満」でないと交換はできません。しかし、たった2年でバッテリー状態がそこまで劣化することはほぼないと考えられるため、このサービスはあまり意味がないともいえるでしょう。

アップルケアが必要なおすすめパターンとは?

アップルケア(AppleCare+)がおすすめなパターンとおすすめな人を紹介します。

破損リスクが高い使い方をする

筆者は普段、マウンテンバイクなどアウトドアな趣味も楽しんでおり、意図せず持っているiPhoneや着用しているApple Watchにダメージを与えてしまうことがあるため、アップルケア(AppleCare+)に加入して「ある程度の安心」を買っています。

このように破損リスクが通常より高いのであれば、ハラハラして使うよりも、アップルケア(AppleCare+)に加入してしまったほうが安心です。

アップルケアを適用して端末をリフレッシュしてから中古店に売る

アップルケア(AppleCare+)の適用期間内に徹底的に端末を使い倒した後、背面ガラスや液晶、またへたりがある場合はバッテリーを交換して「新品同様」の状態にしてから中古店に売るという手があります。この場合のメリットは、端末の状態が新品同様となるため査定額が大きく上がるということです。

中古端末や認定整備済み品に対してアップルケアを適用する

中古端末は壊れやすいという印象がありますが、アップルケア(AppleCare+)に加入しておけば万が一故障した場合でも安く修理することが可能です。

アップルケア(AppleCare+)は必要か?不要か?料金・メリットを保証加入中ユーザーがレビュー
(画像=たとえばAppleの公式中古製品である「Apple認定整備済製品」にも、もともと1年間の保証がついていますが、さらにオプションでアップルケア(AppleCare+)に加入し保証を延長させることも可能です、『オトナライフ』より引用)