「タイプR」の存在もDOHC VTECあらばこそ
ただ、1990年代も半ばになるとライバル各社も可変バルブ機構や5バルブ化など独自の発展でVTECに追いついてきますから、ホンダとしてもフリクションロス低減ですとか、無駄を徹底的に省くチューニングで対抗していきます。
初代NSXタイプRのC30Aもメーカーチューンド版DOHC VTECですが、最たるものは初代インテグラタイプR用に開発、市販車用エンジンの限界に挑む力作として、職人が手作業でポート研磨するエピソードもあった「B18CスペックR」(1.8リッター200馬力)。
さらに、いすゞ4XE1ターボの180馬力が最高だったテンロク(1.6リッター)エンジンにおいて、自然吸気でそれを上回る185馬力を発揮した、初代シビックタイプR用の「B16B」も、DOHC VTECあらばこそ実現できたメーカーチューンドエンジンです。
VTECは2000年代に入ってもi-VTECとして発展、「VTECにターボなんて邪道」と言われたのも過去の話でVTECターボもすっかり普通になり、ミニバンのステップワゴンにだって積んでいます。
しかしクルマ好きの多くが胸を熱くするのは1990年代のDOHC VTECであり、カム切り替えとともに2段ロケットのごとく吹け上がるフィーリングでしょう。
そんなホンダが2040年で内燃機関をやめる、と宣言したのは寂しいことですが、それもまた時代の流れです。
※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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