まとめと補足

古き良き熟成のCBはCB1300SBとCB1100RS。長い年月に改良を重ねてきた走りの味わいは何年も寝かせたワインに似ている。基本は同じだが、口当たりのまろやかさ、そして鼻に抜ける香りの余韻が違う。細部にわたってそれを感じるのがCB1300SB。乗ればわかる。重厚なだけのバイクではない。

CB1100RSは空冷ゆえに、感じ取れる人は限られるかもしれない。とても微細でじわっと滲みこんでいく違いなのでアグレッシブさを求める人には向かないかもしれない。感じ取れればアグレッシブに走れるのに順番が違うだけでそこにはたどり着けない。

速く走りたい人は、CB1000Rしかない。一昔前のSSの性能を持ったネイキッドバイク。それがいとも簡単に乗れてしまう現代の技術力。誰でも綺麗にコーナリングを駆け抜けることができる。しかも安全に。これは凄いことだ。見事に進化したCBなのだ。昔のCB750Fをこんな風に簡単に扱えただろうか?しかも、リッターになっている。これが新世代のCB。バイクも進化している。ただ、失ったものもある。それがCB1300SBやCB1100RSの熟成された味わいでもある。どれを選んでも高性能。あとはどれが好きか、欲しいか。それに尽きる。