SUBARUクロストレック・リミテッド(4WD) 価格/328万9000円

クロストレックはスバルの新たな主役。作りは本格派
XV改め、新型クロストレックは、新たなスバルの主役だ。従来はインプレッサの派生モデルだったが、新型は主従が入れ替わり、グローバルで見ても販売好調。屋台骨を支えるモデルに成長した。新車名は海外市場では以前から用いられており、新型は世界統一名称となった。
現在のスバルの売れ筋は、時代の流れを反映しSUV要素を身につけた車種である。その中でクロストレックは、最もコンパクトなエントリーカーという位置付け。SUVに興味はあるが、「車高がそれほど高くなく、取り回しに優れたクルマが好み」という人に、ちょうどよい選択肢となる。
とはいえ作りは本格派。フレンドリーな雰囲気ではあるが、オフロードやアウトドアシーンを考慮して最低地上高を200mmとたっぷり確保している。駆動方式はFFと4WDの2種。テストモデルは4WDの上級グレード、リミテッドである。


若々しいイメージが増したスタイリングは、老若男女問わずどんなユーザーが乗っても絵になりそうだ。シートに収まると、一連のスバル車と同じように、全方位にわたって良好な視界が確保されていた。ベルトライン前方は低く、ピラーは細め。しかも付け根部分とドアミラーとの間に隙間があるので、斜め前方の死角が小さい。
ベルトラインは後方にかけて微妙にキックアップしている。ウィンドウの天地高はさほどでもない。だがリアピラーに設けられた小窓が効いて、脇道から斜めに本線に合流するようなシチュエーションで助かる。やや高めの視線になるが、日常使いでちょうどよい。
インテリアの質感は、このクラスの中では十分に高い。中央にある縦長の11.6インチディスプレイには、多彩な機能が盛り込まれている。ただし、物理スイッチ類をほぼなくし、大半の操作をパネルで行うようにした結果、直感的に操作しずらい面もある。使いこなすには若干の慣れが必要だ。