データサイエンスの流れ
データサイエンスには大まかな流れがあり、これに沿ってデータの収集・分析・活用を進めていきます。
データ活用の目的を明確にする
まずはデータ活用の目的を明確にします。目的が曖昧だと、どんなデータを集めればいいのかがわかりません。
たとえばマーケティングを強化したいのに、月ごとの従業員の残業時間に関するデータを集めても意味がないでしょう。これは極端な例ですが、何よりもまずは目的を決めることで、目的達成のために集めるべきデータが見えてきます。
データの収集
目的を決めたら、その達成に必要なデータを集めましょう。先ほどの「マーケティングを強化したい」という目的なら、オウンドメディアやSNSなどへのアクセス・Web行動などのデータ、アンケートで集めた顧客の声、各店舗の客数や客層のデータなどが役立ちます。
データの処理
データを分析する前に、集めたデータの処理をしなければなりません。ここではフォーマットが異なるすべてのデータを1つの形式に統合します。欠落データの保管や項目ごとの整理なども大切です。
データのモデリング
収集し処理したデータはコンピュータに分析させます。そのため、コンピュータがデータ分析をするためのモデル構築をしなければなりません。統計や機械学習などの方法に基づき、データをモデリングしていきます。
モデリング結果の評価
データ分析により導き出された結果は正しいのか、課題解決につながるものなのかを評価します。
間違いのあるモデリング結果に基づき対策や予測を進めてしまっては、課題を解決するどころか、悪化させてしまうかもしれません。
モデリング結果が間違っていたり、課題解決につながらないものだったりしないか検証し、必要に応じてモデルの再構築をします。
レポートの作成
データサイエンスの目的はデータそのものを得ることではなく、データを活用し課題解決やより良い環境づくりなどをすることです。そのためにはデータを踏まえた対策や施策の立案が必要です。
データ分析によりわかったこと、分析結果を踏まえた提案をレポートにまとめ、実際に判断を下すマーケターやマネージャー、経営層などに提出します。
データサイエンスにより、ビジネスへのデータ活用・意思決定の精度アップを目指そう
- データサイエンスはビッグデータを分析・活用する技術
- ビッグデータを分析することで、課題解決の道筋が見えてくる
- 現代社会においてビッグデータの活用は重要
データサイエンスはビッグデータを分析し、課題解決やより良い環境づくり、マーケティング強化などに活かす技術です。
ビッグデータを分析することで、組織や市場で起こっていること、その事象の原因などが見えてきます。どんなときにどんな事象が起こるのか、傾向がわかれば事前に対策が打てます。原因を深く掘り下げることで、改善策も考えやすくなるでしょう。
ビッグデータ活用の土台ができあがり、IT人材のレベルが上がり、システムが廉価になったことで、多くの企業がビジネスへのデータ活用を行うようになりました。マーケティング強化や意思決定のスピード・精度アップのために、データサイエンスを取り入れてみましょう。