ビッグデータ活用により、組織や社会の課題を解決したり、意思決定のスピード・精度を高めたりする「データサイエンス」への注目が高まっています。
本記事ではデータサイエンスとは何か、その歴史と、データの分析・活用を行うデータサイエンティストについて解説します。データサイエンスが注目される背景や、何ができるのかなどを紹介するので、これからデータサイエンスについて知りたい人はぜひ参考にしてみてください。
- データサイエンスの意味や歴史
- データサイエンスでできる4つのこと
- データサイエンスの大まかな流れ
データサイエンスとは?
データサイエンスとはビッグデータを分析し、組織や社会の課題解決、より良い環境づくりに活かす技術のことです。
データサイエンスには従来の統計学の知識も求められますが、ITの進歩により扱うデータが膨大かつ複雑になった現代において、従来的な方法でのデータ活用には限界があります。
そこで統計学に加えてITや数学、経営学などの研究分野からの知識・知見を活かすことで、より精度が高く効率的なデータの分析・活用を叶えます。
特にIT分野に関しては、「IoT」「AI(ディープラーニング)」「プログラミング」「データベース」などの広範な知識が求められます。
データサイエンティストとは
データサイエンスの知識と先述した各種スキルを持ち、これらを組み合わせてデータの分析・活用をするのが「データサイエンティスト」です。
データサイエンティストになるための共通した資格はなく、プログラマーやエンジニアのように、資格よりも実務経験やスキルが重視される職業といえます。
ただ、データサイエンティストは比較的新しい職業であるうえに広範かつ高レベルのスキルが求められるため、需要に対して供給が不足しています。実務レベルのデータサイエンティストの育成は、もはや国家レベルの課題といえるでしょう。
データサイエンティストの仕事内容や求められるスキル、キャリアパスなどについて、こちらの記事で詳しく解説しています。データサイエンティストを目指したい方はぜひお読みください。
データサイエンティストとは?平均年収や仕事内容、求められるスキル、役立つ資格を紹介
データサイエンスの歴史
データサイエンスの発祥については諸説あり、「1960年代には統計のことをデータサイエンスとも呼んでいた」「デンマークのコンピュータ学者・ピーターナウア氏が、1974年に著書『Concise Survey of Computer Methods』でこの言葉を使った」などといわれています。
いずれにしても、データサイエンスはそう真新しい分野ではありません。日本では情報産業サービスが1960年に誕生したといわれており、ITの黎明期から、各種テクノロジーとともにデータサイエンスは研究されてきました。
データサイエンスが学問として研究されるだけでなく、社会や組織の課題解決に活用されるようになったのは、2010年頃からだといわれています。