キャバレロスクランブラー500はもちろんオフロード走行も得意!
ビッグシングルの溢れるパワーはスロットルコントロール一つでスライドも可能。
ファンティックのキャバレロスクランブラーのすごいところは、単なるスタイルだけで見掛け倒しの“ビンテージオフロード風”バイクではないってところだ。
近年のスクランブラーブームで似たような“ビンテージオフロード風”のマシンはたくさんあるものの、本格的なダート走行性能に拘ったモデルはあまりない。ファンティックはかつてモトクロスやトライアルといったオフロード部門の競技にも盛んだったメーカーであり、生半可なバイクは出せないということだろう。
カジュアルなウエアの似合うスクランブラースタイルは見かけ倒しではなく、しっかりオフロード走行もできてしまうのだ。
しっかりオフロードバイクとして作られているのでスタンディングもしやすく、コントロールしやすい。暴れるマシンを押さえ込むような走りが実にスクランブラーらしい。
しかも、フロント21インチサイズのトレールバイクとも、最近流行りのアドベンチャーモデルとも違う独特なオフロード走行ができるのが面白い。
車体はアドベンチャーバイクほど重くはないものの、トレールバイクよりがフレーム周りの剛性は高め。そこに449cc単気筒のエンジンの強烈なトルクが組み合わせたことで、スロットル操作一つで路面をかきむしりながら前へ進むような迫力あるダート走行が楽しめる。
世の中にある見掛け倒しのスクランブラーモデルとは違い、キャバレロスクランブラー500は、きちんと“ダートを楽しめる”スクランブラーに仕上がっている。
スタイリングはビンテージオフロード風のスクランブラースタイルながら、日本のダート林道くらいならなんなく走れてしまうキャバレロスクランブラー500は、オンロードもオフロードも楽しめる真のスクランブラーといっていいだろう。
大径フロント19インチのスポークホイールにΦ41㎜倒立フォークを組み合わせ、ストロークはスクランブラー属としては十分といえる150㎜を確保。
Φ320mmのディスクローターにバイブレ製ラジアルマスターシリンダーをセット。ABSは2チェンネルタイプで機能カットも可能。
サイドアップタイプのアロー社製サイレンサーはスクランブラースタイルの定番。材質はステンレスで歯切れのいいサウンドが楽しめる。
820㎜のワイド&テーパー形状のハンドルは剛性感が高く、外乱が多いオフロード走行でもしっかり車体を抑え込めるようになっている。上級仕様のデラックスには、専用カラーリングのほかハンドルブレースが取り付けられる。
当然ながらセルスターターを装備。スターターボタンの横にあるのはABSキャセルボタンは、停止中に長押しするとリヤのABS介入をキャンセルできる。
フットペグは普段はラバーパッドで靴底のダメージを軽減する一方、取り外せば即食いつきのいいオフロード仕様となる。チェンジペダルも転倒で破損しにくい可倒式だ。
転倒時の破損を軽減可能で、スタンディング時にミラーが腕に当たらなくなる可倒式のミラーを採用。グリップはしっかり握れて操作性能いいドミノ製。
スイングアームはスチール製でホイールトラベルは150㎜を確保している。リヤショックはリンク式でプリロード調整も可能。純正オプションでオーリンズ製のサスペンションも用意されている。