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ディーゼルやデ・トマソで個性的だった2代目(1983年)
群を抜く完成度でリッターカーの集大成、3代目(1987年)
ディーゼルやデ・トマソで個性的だった2代目(1983年)
リッターカーとして正常進化した2代目は、単に「安くてよく走る」だけではなく、当時としては驚異的な小排気量で実現した1リッターディーゼルや同ディーゼルターボで、「燃料も安けりゃ燃費もいい」と経済性に磨きをかけます。
さらに走りの面も怠りなく1リッターターボを追加、さらにイタリアのデ・トマソと提携し、同社傘下で生産していたイノチェンティ・ミニへエンジンを供給する見返りに「デ・トマソ」ブランドの利用許諾を受け、「デ・トマソ・ターボ」を追加しました。
さらに国際ラリー、特にサファリラリーでの活躍が続き、ディーゼル車こそ遅すぎてタイムアップしたもののディーゼルターボ車は見事に完走。
さらにターボ係数を掛けても1.3リッター以下のクラスへ出られるよう、926ccターボを積む限定200台のグループBマシン、「シャレード926ターボ」も市販します。
さらに、ヨーロッパからの要請でDOHCターボ化した1リッターエンジンをミッドシップに積む、和製ルノー5ターボの「シャレード926R」をモーターショーで展示するなど、話題性が豊富なクルマでした。
群を抜く完成度でリッターカーの集大成、3代目(1987年)
一回り大きくなって4ドアセダンの「シャレードソシアル」や、1.3リッター直4エンジン搭載車も設定したものの、ホットモデルとして1リッターDOHCインタークーラーターボの「GTti」(後にGT-XX)をラインナップしてディーゼルも健在など、本質はリッターカー。
サイズアップした分は空力で補うべく、前席頭上を頂点に、ルーフがリアに向けなだらかに下がるクーペルックはその後のハッチバック車や後のクーペルックSUVにも通じる先進的なデザインでした。
サファリラリーにグループAマシンとして出場したDOHCターボ車は、1993年には1~4位を独占したトヨタワークスのセリカGT-FOURに次ぐ総合5~7位(もちろんクラス優勝)という活躍で、並みいるハイパワー4WDターボ車への「ジャイアント・キラー」として君臨。
ディーゼルターボ車は当時の世界最高燃費を記録するなど、歴代モデルのみならず、リッターカー級コンパクトカーとして非常に高い完成度を誇るクラスレスな名車でした。