四方を海で囲まれた日本は一年を通して豊富な魚介類に恵まれる。地域や季節によって釣れる海産物も調理法もさまざまだ。そんな全国各地の料理自慢の漁師・海人が営む宿を紹介する。

目次
■海鮮味処 御宿 新生(北海道)
一本釣りのマグロと旬の味を一緒に
■民宿 治郎兵衛家(岩手県)
荒波に揉まれた海の幸を食す
■海鮮味処 御宿 新生(北海道)

一本釣りのマグロと旬の味を一緒に
ダイナミックな景観が人気の神威岬に最も近い一本釣り漁師の宿と食堂。海にそそぐ積丹岳(しゃこたんだけ)の清流が生み出す「積丹ブルー」を間近で堪能できる。
積丹の海で最も有名な海産物であるウニは6月から8月にかけて旬を迎える。宿の魅力は一本釣りマグロ漁師のご主人が釣りあげた魚が並ぶ食卓。ウニに限らず、北海道の鯛と言われるソイ、タコ、タラ、ホッケ、マグロ、そのほか旬の魚が楽しめる。
ペット可能な客席があったり、日帰りで多彩な海鮮丼が食べられたりと自由がきくのも嬉しい。


北海道積丹郡積丹町余別町30
アクセス/(電車)JR「小樽駅」より車で約2時間、(車)北海道横断自動車道「余市IC」より約1時間
■民宿 治郎兵衛家(岩手県)

荒波に揉まれた海の幸を食す
豊富な魚が獲れる三陸の海から車で5分ほどに位置する宿。漁場までも近いため、新鮮な海の幸が食べられる。
この地域では漁の解禁のことを「口開け」というが、5月中頃から8月まで漁を行うウニは、口開けの時にはサービスしてくれることもあり、それを目当てに多くの客が集まる。
荒波の中、ご主人がサッパ船(2人乗りの小型の船)に乗り込み、箱メガネとタモを使った昔ながらの漁法で獲っていく。夏場に最も味が濃くなるホヤの人気も高い。新鮮な刺身を楽しめるほか、恐山のイタコを招待する口寄せのイベントも定期的に開催。


岩手県宮古市崎山5-48
アクセス/(電車)JR「宮古駅」より車で約30分、(車)三陸沿岸道路「宮古北IC」より約10分